階段を駆け上がり、ナナを探す。彼女を殺さなければ世界が終わる…。何度も彼女の手を借りるわけにはいかない。だから…。
階段を登りきり、ナナの部屋へ入る。
ロックされた部屋を強引にこじ開け中に入る。
「あら、随分と乱暴ですね…」
無数のダーカーを引き連れ、余裕の表情を浮かべるナナ。
「あんたの目的は麻衣をダークファルスとして覚醒させること…
そうなんでしょ?」
「ふふっ、当たり、あなたは仮面の力を借りて過去にきた…でもそれは、深遠なる闇を封印している彼にはちょっと重いのではないですか?」
「深遠なる闇が強化され、宇宙を滅ぼすとでも言うのか?」
「その通りです。まあ、それよりよく見つけられましたよね…?仮面の意思の宿ったディーオ・ヒューナルを」
「……」
「ええ、あなたは本当に運がよい私も少し嫉妬してしまいますよ」
「深遠なる闇も、あんたも、ダークファルスも全て倒す。じゃなければ手を貸してくれた仮面に申し訳ない」
ナナが手を掲げ、大きなダーカー因子を作り出す。中から現れたのはダーク・ラグネ。
大きな衝撃で部屋が少し揺れる。
「このくらい!」
ラグネが吠え、無数の雷が降り注ぐ。全て避け、前に立ち塞がるダガンを踏んで大きく跳躍する。
ラグネのコアに狙いを定め、空中から突進する。
「グランウェイヴ!」
無数の蹴りの前にラグネが崩れ落ちる。ラグネを倒したのにも関わらずナナは余裕の表情だ。
「どうしました?ダークファルスを倒すのはアークスの仕事でしょう?」
「グランウェイヴ」
ナナに蹴りを入れたと思った瞬間、硬い何かに当たる。
黒い巨体、体に咲く白い花。それはさっき倒したはずのダーク・ラグネだった。
「なっ…」
「どうでしょうか?これが麻衣の力なのです!食べたダーカーを侵食し、支配する!ほら、この白い花がその証なのですよ」
ラグネが吠え、雷を放つ。さっきまでとは威力も、数も違う。雷を避け蹴りの態勢に入る。
「ヴェントジーカー!」
フォトンを足に集中させ、蹴りを入れる大技だ。
しかしそれを爪で受け止め、ラグネは反撃で爪で前方を引っ掻く。避けて距離を取ると、今後はカマイタチで攻撃。カマイタチはジャンプで避けた。
「何か打開策は…?」
ダーク・ラグネは足でバランスを取り、体を支えている。もしそれが通常個体のままなら?
グランウェイヴで足に接近する。無数の蹴りを入れるの足にヒビが入る。
その直後、ラグネが大きくジャンプする。地面に着地すると糸を吐き出し、壁を作り出す。
その中からカマイタチを放つ。空中から糸の壁へグランウェイヴで移動する。その後、糸をジェットブーツで蹴りながらよじ登る。
そして空中からテクニックを放つ。無数の光の礫が足を完全に破壊し、ラグネが転倒する。そしてラグネのコアに向け、攻撃を放つ。
「ストライクガスト!」
かかと落としはコアにヒットし、悲鳴と共にラグネは倒れた。
ラグネ一体ですら気を抜けば命はないレベルだ。これがより強力なダーカー、ダーク・ファルスとなればその脅威は言わなくても分かる。
「お見事ですね…ですが麻衣やフナ達はどうでしょうか?」
この部屋のガラスから外を見渡す。そこから見えた市街地では…。
3章 5へ続く
ゆるゆる劇場!
麻衣「遅いわよ!エナったのかと思ってたわ」
筆者「言い訳聞く?」
シェルネ「いらない!」
麻衣「あら!シェルネちゃんも!久しぶり!」
シェルネ「あら、まあ作品内では会ってないけどね…」
麻衣「あ、ラグネは糸の壁なんて作らないわよ!ラグネの近縁種が使うけどね」
シェルネ「近縁種って誰よ」
麻衣「この作品には出ないから関係ないわ」