終わりなき破壊 ~RE/START~ 2-1
あの後、アムさん達が迎えに来た翌日。
海を眺めながら、俺は先日のことを思い返していた。
幼い頃に助けてくれ、そして森林のときにも助けてくれたルーシア。
その姿に憧れて、アークスになることを決意したが・・・。
『自分の身を護れない奴が、誰かを護れるアークスになるだと』
『これが最後の助け』
何度思い返しても、つらくなるばかりだった。
「あんまり気にしないほうがいいよ。だって、カムラちゃんはまだ入ったばかりじゃない。はい、手作りのクッキーあげる」
事情を知ったからなのか、珍しくアムさんが俺に抱きついてこないで横に並んで眺めてた。素直に受け取り一口食べたが、分量を間違えたのか甘すぎた。
「・・・料理下手なんですね」
「あ、愛情はしっかりあるもん!!」
なんか、こんなやり取りしてると気が楽になってくる。
「あっそうそう。リーダーが呼んでたよ。ロビーに来てほしいって」
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ロビーに来たはいいが、誰がリーダーなのか分からないことに気がついたが、時はすでに遅し。
まぁ、向こうは知ってるみたいだし、待ってれば来るだろうと考えてたら、
「おっ、来た来た。きみがカムラ君? って、なにポカーンってしてるのさ」
何故か、ラッピー姿の人が来た・・・。
落ち着け。落ち着いて対処するんだ・・・。
「えっと・・・ラッピーがリーダーだなんて・・・珍しいですね」
「んなわけあるかい。まぁ、今はこのままでいいか。よし、武器は持ってるな。ちょっと、付き合ってもらうぞ」
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そのころ、不安そうな顔でシャボン玉を吹いているアムに1人問いかけた。
「いいのですか? 別れの挨拶をしなくても」
「いいの。私は、カムラちゃんは戻ってくるって信じてるから」
そして、再びシャボン玉を吹いた。
「あの方を過大評価しすぎだと思うのですが?」
「そう言うアルだって、別れの挨拶してないじゃん」
「・・・私は、まだ正式な仲間と認めたわけでは・・・」
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(物語の休憩室)
アル「またやらかしましたね・・・」
アム「ほんとにね~」
カムラ「ん?なにがだ?」
アル「作者のことだよ」
カムラ「あぁ、赤羽 空雨ってやつか」
空雨「呼んだ?」
アム「リーダーのことじゃないよ~」