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カテゴリー「終わりなき破壊 ~repeat~」の検索結果は以下のとおりです。

終わりなき破壊 ~repeat~ 4

気が付いたら、私はフォトンのようなもので構成された木の下で倒れていた。
そして、その隣であの時の男が座っている。

「気が付いたか」

「貴方何なのよ。というか、ここどこなのよ?」

逃げようとも考えていたが、実力差がありすぎることが分かっていたので警戒はするものの、おとなしく質問でかえした。

「話せば長くなるがいいか?」

構わない。と言うと、男は語りだした。
話を聞き終え、簡潔に頭の中で整理する。

男は『仮面』と呼ばれるダークファルスの1人。
浸食核を攻撃した時に、私の身体に『破壊』のダークファルスが取り込まれた。
仮面に攻撃された時に『破壊』による暴走が始まり、アークスが防衛するリリーパ採掘基地などを壊滅状態にまで破壊した。
そして、私をダークファルスに迎え入れるとのこと。

「やっぱり、私に選択の道はないのよね・・・」

断ってもいいが、最悪その場で殺されるか、アークスに殺されるかの道しかない。だったら・・・

「受け入れるしかないか・・・」


襲撃日まで、私は仮面と演習を繰り返し練度を上げ、アークスとの戦いに備えた。
最初は力を抑えて戦うのがやっとだったが、4日ほどで90%までなら制御できるようになった。

あとの3日は、双子が作り出したダーカー軍団で乱戦時の訓練。
人形の爪を躱しながら斬撃を与え、空いた片方の武器でフォトンブレードを出し迎撃。
囲まれてしまったら、モーメントゲイルでまとめて処理。
これらの行動を無意識にできるまで叩き込んだ。

そして襲撃当日。
マザーシップへの道のりを確認していると、仮面が隣に立ち黙ったままだった。
気にせずに作業を始めると、突然ポツリと語りだした。

「今度こそ望む未来になればいいが・・・」

どういう意味か聞こうとしたが、すでに姿は消えていた。


ーーーーーーーーーーー


マザーシップに向かっている途中、少し考えていた。
あの銀髪アークスを見た時のデジャヴ。仮面の言葉。

(今度こそ・・・? まるで何回も同じ出来事を見ているかのような口ぶりだな・・・)

そんなこんなでマザーシップに襲撃したはいいが・・・・・・・何か妙だ。
アークスにとって重要な施設のはずなのに1人もいない。

さらに最深部に進むと、違和感が確信に変わった。このマザーシップは既に放棄されているのだ。

急いで退却しようとしたが、時すでに遅し。いつの間にかアークスに包囲されていた。見覚えのある、アム、アルムアルクス、そして銀髪アークス。

アムが放つ火の玉をフォトンブレードで迎撃しようにも、銀髪アークスの猛攻もあり迎撃できずに直撃。よろけたところにアルムアルクスのゼロ距離射撃を受け立っているのがやっとだった。

(どうして? 私は強い!!強いはずなのに・・・なんで!!)

苦し紛れに遠距離戦ができない銀髪アークスに突撃してみたものの、いとも簡単に回転切りで打ち上げられた。

「助けてもらったときは強い方だったのに・・・どうしてこんなにも」

(・・・!?)

その時気づいた。私が求めていた強さを。本当の強さを。

『認めさせないよ・・・そんな力なんて』

突然、身体の・・・いや周囲のフォトンを取り込み、力があふれ出してくる。しかも、今までよりも遥かな力を。

「ねぇ・・・わたしを・・・壊して」

2人は事態に困惑しているのが感じられたが、銀髪アークスは私の首に手をかけた。
首が絞められている感覚がする。いや、実際に絞めつけられているのだろう。
しかし、これは私が望んだこと。後悔はない。

「お願い・・・。理性を保ててる間に・・・私を壊して」

首を絞める者の力が強くなるのを感じる。
あぁ、これでようやく終わるのね。





『またそうやって終わらせるのか。理想の未来のために再び過去に戻さなければな・・・』

意識が消える直前。最後に仮面の声が聞こえた気がする。

終わりなき破壊 ~repeat~ 3

「うーん・・・。医療系には詳しくないから分からないよ~」

あれから数日後。私の身体は異常を示していた。
初めは、目の色が紅くなっていっただけだが、今では抑えるので精いっぱいなほどの力が溢れている。

「そうですか・・・。空さん、ありがとうございます」

同じルームメイトの空さんこと、赤羽空雨(著者ではない者)に礼を言い、とりあえず溢れている力を開放するためにナベリウスへの手続きを済ませた。
途中から誰かに見られているような気もした・・・。


ナベリウスを探索して早々にダーカーが出てきたが、デュアルブレードを一振り二振りで塵へと化した。
次にダーク・ラグネが出てきたが、やはり軽く相手をするだけで塵になる。

弱い弱い弱い弱い弱い・・・。もっと強いのはいないのか。


気がつけば、開けた場所に黒い服に身を包んで顔をフルフェイスで隠している人がいた。
その者がこちらに気づき、私の姿を見るなり呟いた。

「破壊の力はお前か」

破壊? しかしその一瞬の隙を突かれ、その者の獲物に刺された。

速い!? でも、この距離なら。

反撃しようとしたが、突如力が抑えきれなくなり理性を保つのがやっとだった。

「始まったか。気が済むまで破壊したら再び来るがいい。その時はダークファルスとして迎えてやる」

逃がすまいと手を伸ばしたが、瞬間移動の類だろうか一瞬で姿が消えた。
あぁ、もう意識が保てなさそう。後ろから銀髪のアークスが駆けてくるのが見え、最後に「逃げて」とか細い声で言った。







お元気ですか。
願わくば貴方たちを破壊したくはありません。
いつまでも友でいたかった。
壊滅はしたくないのです。
しゅうげきは7かご
ていこうしてもむだですよ

終わりなき破壊 ~repeat~ 2

初実践のことを思い出したせいなのか、惑星ナベリウス森林エリアに足を運んでいた。
まぁ、ついでにロックベア討伐の依頼もあるから問題ないけどね⋯。

探索をして数分後、二人の少女― キャストとデューマンだろうか。 ―がこちらに走ってきて尋ねた。

「あ、あの。カムラきゃんをみきゃけませんでしたか?」
「アムさん。名前だけを言っても伝わらないと何度言えば・・・」

慌てているのか、デューマン少女・・・もとい、アムさんは噛み噛みだった。

「あっ、私はアルムアルクスといいます。あちらはアムドゥウス」

困惑しているのが感じられたのか、自己紹介をしてくれた。

「そんなことより、カムラちゃん探ぞうよぉぉぉぉぉ!!」
「・・・・・わかりました。あの、すみません。もし銀髪の男性を見かけたら連絡をお願いいたします。たぶん、カムラさんはその方だと思われますので」
「いいから行くよ!!」

アムさんに押されながら去っていくのを背に、再び歩き出した。


探索をして数分後、ロックベアの姿を見つけたが、すでに戦闘中だった。

「先客か。しかもひよっ子レベル・・・」

他人の獲物には手を出さない主義ゆえにその場を去ろうとしたが、何故かデジャヴを感じた。

・・・・・この場面、何度も何度も体験したことあるような気が・・・。

もう一度見返すと、戦っているひよっ子アークスの髪色が銀色だった。
助けようと駆け出したと同時に、ロックベアの腕が大きく振り上げられた。
銀髪アークスは、2回目まではしっかりと避けられていたが足をとられたのか、しりもちをついてしまった。
このままだと直撃になると感じた私は、ジェットブーツに切り替え、フォトンを集中させた。

「届いて!! ギ・フォイエ!!」

ロックベアの弱点である頭に命中し、3回目の攻撃が逸れて盛大に転んだ。
その間に銀髪アークスのそばに着き、「大丈夫。後は任せて」と言った。
ロックベアが起き上がろうとするが、その隙を突いてブーツで顎に回し蹴りをし、上昇した。
そう、PA ストライクガスト。
とどめに踵落としをしようとしたとき、ロックベアの後頭部から浸食核が出てきて触手を伸ばしてきた。
それでも躊躇わずに浸食核ごと踵を振り落とし、ロックベアは消滅した。


アルムアルクスさんに連絡をした後、私はその場をあとにした。礼を言われるのが恥ずかしいからだ。

しかし、その時はまだ、身体に異変がおこっているなんて想像もしなかった。

終わりなき破壊 ~repeat~ 1

首を絞められている感覚がする。いや、実際に絞められているのだろう。
しかし、これは私が望んだこと。後悔はない。

「お願い・・・。理性を保ててる間に・・・私を壊して」

首を絞める者の力が強くなるのが感じる。
あぁ、これでようやく終わるのね。


――――――――


静かな大陸、浮遊大陸で私は考えていた。

力を求めるようになったのはいつからだっただろうか。
最初は、純粋にダーカーを討伐すれば仲間が喜んでくれた。私も満足していた。
初めて浸食された原生生物を討伐したときは、ダーカーのようなふわっとしたものとは違い、まるで生肉を切っているような感触に快感を覚えた。

でも、仲間は私のことを陰で《悪魔の女》と呼ぶようになっていった。
私は、それを知らないふりして過ごしていた。

それからしばらくしたある日、仲間からギグル・グンネガムの討伐に誘われた。退屈しのぎにと私は付き合った。

勝てなかった・・・。それなりに鍛練をこなしていたし、相手の動きを見極めながら戦っていた。なのに勝てなかった。
仲間は、私を見捨てて何処かへ行った。


私が強ければ・・・。強い力があれば・・・。

おそらく、そのころからだろう。私が力を求めだしたのは・・・。



気が付けば、私を囲むように龍族やダーカーが迫っていた。

「運命・・・。お前も・・・私の力の生贄になるのよ」


そういえば、初実践後に先輩アークスから言われたっけ。
『心の底から戦いたいって思うようになったらそれはもう病気』って。


2へ続く

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