私のトモダチ達 3ー5
「はい、私が彼女を見かけたのはこのあたりです」
静けかえった市街地に足を踏み入れた私達。確かにダーカーの反応はあるのだが、姿は見えないし、避難する市民の姿もない。
「フナさんはリミッターの影響を受けないんですよね?」
「うん、私だけ特別みたい…」
「では、シェルネさんが行動したのはなぜでしょう?彼女もリミッターの影響を受けないのでしょうか?」
「……分からない」
そもそもシェルネという人物が謎だらけ。以前、別のシップで共闘したこともあるが、それも短い間だ。
でも、かなりの情報を持っているように見えるのは気のせいだろうか。
「フナさん!」
「どうしたの」
ラフィアの視線の先にはリアがいた。
次に驚いたのはその傷だ。ダーカーと戦った後があり、体のあちこちに大きな傷がある。
「よかった……フナさん」
「市街地で何をしていたの!?」
私の声には耳を貸さず、一方向を指差し続けた。
「あそこに向かって……お願いだから」
「ラフィア、リアをよろしくね」
私は、リアの指差した方向へと走った。
確かにその方向にはダーカーの反応があったから。
「これが真実なの、麻衣ちゃん」
聞いた瞬間、目の前が真っ暗になる。私の中にあるほんの少しの迷いが断ち切られた時、私の道は光を浴びた。
「こっちでいいんだね……レイちゃん」
はっきりと分かった。「私のトモダチ」はこっちだったんだ。
「麻衣ちゃん、始めようよ。新たなダーカーの王として、私達と歩もうよ!」
「ほら、もう始まりますよ……麻衣が新たなダーク・ファルスになるときが」
窓から見える景色には、麻衣の元へと走り続けるフナの姿が見える。
「これが私達の望む結末です。彼女は「私のトモダチ」なのですから」
ーーもう結末は分かっている。彼女は新たなダーク・ファルスとなり、全宇宙の脅威になる。そうならないように、わざわざ時間遡行までして来たじゃないか。
「残念ですが、シェルネさんにこれ以上の時間遡行は無理です。ディーオ・ヒューナルが出現しているのが分かるでしょう?深遠なる闇の復活はもうすぐなのですよ!!」
仮面の力で時間遡行をすれば、深遠なる闇を封じる力が弱まる。そして、その隙に深遠なる闇が復活を遂げる。
覚悟の上だ。麻衣を助けると遥か昔のフナと約束したから……。
「私は止めません。ですが……本当にいいんですか?」
3章 END
かなコメント!!
ほぼエターナル状態から更新したよ!!
大丈夫!サボってただけ!
それはさておき、物語も中盤に入ろうとしています。
正直、自分がここまでよく書けたな(続けられたな)と思っています。
それではまた!