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小説『Endless story』#2-5

 #2-5【おいしいね、の一言で】

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私のトモダチ達 1章 捕食者 2

キャンプシップから東京へと降り立つ。地面に降り、靴がコツンと音を奏でた。その直後に無線が入る。オペレーターのナナからだ。


「フナさん、今回の任務は分かりますよね?」「ええ、ダーカー反応の調査でしょ?」「ここのとこ多いらしいです、ここはフォトンの力で守られていてダーカーは出現しないはずですが…」「警戒はする。以上。」


…やはり人付き合いは苦手、いつも唐突に無線を切ってしまうからナナには申し訳ないと思う。考え過ぎかもしれない。でも人に嫌われてしまうのが怖くて慎重になってしまう。指定されたポイントまでは徒歩だ。その指定された場所でダーカー反応があったらしい。話が変わるが、以前ここには足が早くなる装置があったらしいが今は撤去されてしまった。リング状のフォトンが空中に浮かんでいる装置、何回か見た事がある。意識を任務に戻す。ライフルを構えながら慎重に足を運ぶ。


「アークスさんみーつけた!」女の子の声が静かな都市の中に響いた。角から顔を出すと道路に茶髪の少女が立っていた。手に刀を握り、黒いジャケットに白いワンピースを着ている。少女は私を見ながら話しかけた。「君はダーカーさんの敵?」私は無言で銃を構えた。新しいダークファルスなら厄介だ。早めに始末するべき。そう思う。それ以外の考えはなかった。少女がため息をついた後に叫び始めた。「ダーク・ラグネ!あのアークスを殺しちゃえ!」腕を天に上げ、空を赤黒い光が引き裂いた。そこから現れたのはダーク・ラグネ。


私はライフルを持ち直し、構えた。「フナさん!やめて!」ナナから無線が入る。「何故?」「友好的かもしれない。」頭の中で物事を整理する。友好的だったならどうなる?アークスに誘ってみるとか…。ダーカーを使役する少女、何か情報が貰えるかもしれない。簡単に答えがまとまる。頭は「君はダーカーさんの敵?」と聞いていたから。私の盲点だった。「ごめんなさい、私は冷静じゃなかった…」自分で無線を切った。友好的に…。心の中で何回も深呼吸しながら少女に話しかけた。「ダーカーの少女、アークスはあなたの敵?」「違う、ダーカーの敵が私の敵だよ?」これなら行けるかもしれない…。「唐突なお願いなのは分かってる…けど…」「何?」「アークスになってみない?君…」


 


続く…


 


かなコメント!


前回の友達劇場がスベり過ぎてもう…。「見苦しいっ!」これは黒いですわ…。


話を変えてストーリーへ。最初はダーク・ラグネとフナを戦わせ、その後に麻衣が現れる予定でした。でも麻衣と話して欲しいし、麻衣がダーカーを召還するシーンを書きたいだけで展開が変わりました。そんなとこ、でわでわー


友達劇場!


フナ「見苦しい!」


主「全恥は僕だ!僕の導き出した解に間違いはないっ!」


麻衣「筆者風情が!」


主「今こそ!全恥を掴む時!」


麻衣、フナ「ナニコレ(・_・;?」


 


 

私のトモダチ達 1章 捕食者

惑星地球 東京、その路地裏に1人の少女と1人の男性がいた。


「がほっ…やめて…よ」「全く…何回言っても分からないやつだな…俺達の奴隷になるならやめてやるから」私を蹴っているのは1人の若い男、年齢は10代くらいだ。街を歩いていたらいきなり声を掛けられ、こうなった。


「げほっ…私を奴隷にして…何を?」「それは俺が決める」上から目線、私を見下しているようだ。私はその男の発言にイライラして…。「嫌です…奴隷は」私がその一言を言い放った後、男の表情が変わる。「死ね」男の足が私のお腹に向けて…。「かは」お腹を強く蹴られて口から吐瀉物が排出された。「ははは!今にも死にそうだな!」その瞬間、私の後ろから黒い色をした何かが現れた。それを見た男の顔が恐怖に負けたのか、大きく表情を変えた。


「ダーカー?何故?ここは安全って聞いたぞ!」ブリアーダは男へゆっくりと近寄る。「あの女を食べろよ!」「地球人さん、それは出来ないと思うよ?」「は?」「そのダーカーさん、私のお友達だもの」「さっきのは?」「演技!」私は笑顔を男に見せてやった。さっきのお返しだ。「お前、後で…」その言葉は途中から叫び声へと変わった。


「ダーカーさん、お疲れ!私の演技完璧だったでしょ?」ブリアーダが私のお腹を凝視している。「大丈夫だよ!私は」ブリアーダは上、下へ顔を振る。頷いているようだ。「ダーカーさんは可愛いなぁ…」「麻衣ちゃん、私を見てよ?麻衣ちゃん?」頭の中に響き渡るような声。毎回毎回この声は空気を読んでくれない。「痛い…」頭の内側から外へ針を刺すような痛いが続く。数秒経つと痛みと声も消えていった。?「ブリアーダ?心配してくれるの?」頭に体をグイグイ押し付けてくる。「あーもう可愛いー!」ブリアーダの事を抱きしめていた。


その頃…東京に降り立つ一人のアークスがいた。


 


続く…


 


かなコメント


このコーナーはこの小説の秘話 、裏の話を話していく予定です!


でわでわ


始めはこの展開はなかったんですよね…。リアルで適当に考えていたら怖い人に絡まれてーっていう展開が浮かびました。ちょいとリョナっぽいけど仕方ないね


 


友達劇場!


ここではこの小説の登場人物がボケます!以上!なに?ざっくりし過ぎだ?とりあえず見ようぜ?


麻衣「友達劇場とかダサw私こんなダサいの出たくないんですけどぉ?」


主「黙れー俺も考えた結果こうなった、そもそもお前ギャルか?そんな口調…」


麻衣「ボケただけだよ?」


主「あ、そう蹴られてろ」


麻衣「酷い!あんたの小説出てやらないから!」


主「まてまて!(汗)

PSO2 二次創作 私のトモダチ達 挨拶と説明

  • 2016/06/07 17:43
  • カテゴリー:小説
  • 投稿者:77し

どうも、77しこと香茄です。今回は二次創作を投稿する前に


その説明と挨拶をしようと思い、これを投稿しました。


まず注意点


せかほとそのメンバーは一切登場しません。


り場人物は麻衣、リア、フナの3人が登場し、あとはオリキャラやオリジナルエネミーが登場します。


既存のNPCはあまり登場しないと思います。


作中には一部暴力的な描写やグロテスクな描写があります。


苦手な方は注意してください。


基本的に一週間に一つは投稿していく予定です。


ここは気分で投稿が前後するかも?


主が難しい言い回しが不得意なので、あまり難しい言葉は使いません。人によっては物足りなさを感じるかもしれませんがご了承を。


注意点は以上です。いい出来になるかは主の技量次第ですが、暖かい目で見守ってください。


 


プロローグ


深遠なる闇、アークスは彼女を仮面と力を合わせ、封印し続けていた。


事はそれから4年後、東京に舞い降りたフナはそこで…。

終わりなき破壊 ~repeat~ 4

気が付いたら、私はフォトンのようなもので構成された木の下で倒れていた。
そして、その隣であの時の男が座っている。

「気が付いたか」

「貴方何なのよ。というか、ここどこなのよ?」

逃げようとも考えていたが、実力差がありすぎることが分かっていたので警戒はするものの、おとなしく質問でかえした。

「話せば長くなるがいいか?」

構わない。と言うと、男は語りだした。
話を聞き終え、簡潔に頭の中で整理する。

男は『仮面』と呼ばれるダークファルスの1人。
浸食核を攻撃した時に、私の身体に『破壊』のダークファルスが取り込まれた。
仮面に攻撃された時に『破壊』による暴走が始まり、アークスが防衛するリリーパ採掘基地などを壊滅状態にまで破壊した。
そして、私をダークファルスに迎え入れるとのこと。

「やっぱり、私に選択の道はないのよね・・・」

断ってもいいが、最悪その場で殺されるか、アークスに殺されるかの道しかない。だったら・・・

「受け入れるしかないか・・・」


襲撃日まで、私は仮面と演習を繰り返し練度を上げ、アークスとの戦いに備えた。
最初は力を抑えて戦うのがやっとだったが、4日ほどで90%までなら制御できるようになった。

あとの3日は、双子が作り出したダーカー軍団で乱戦時の訓練。
人形の爪を躱しながら斬撃を与え、空いた片方の武器でフォトンブレードを出し迎撃。
囲まれてしまったら、モーメントゲイルでまとめて処理。
これらの行動を無意識にできるまで叩き込んだ。

そして襲撃当日。
マザーシップへの道のりを確認していると、仮面が隣に立ち黙ったままだった。
気にせずに作業を始めると、突然ポツリと語りだした。

「今度こそ望む未来になればいいが・・・」

どういう意味か聞こうとしたが、すでに姿は消えていた。


ーーーーーーーーーーー


マザーシップに向かっている途中、少し考えていた。
あの銀髪アークスを見た時のデジャヴ。仮面の言葉。

(今度こそ・・・? まるで何回も同じ出来事を見ているかのような口ぶりだな・・・)

そんなこんなでマザーシップに襲撃したはいいが・・・・・・・何か妙だ。
アークスにとって重要な施設のはずなのに1人もいない。

さらに最深部に進むと、違和感が確信に変わった。このマザーシップは既に放棄されているのだ。

急いで退却しようとしたが、時すでに遅し。いつの間にかアークスに包囲されていた。見覚えのある、アム、アルムアルクス、そして銀髪アークス。

アムが放つ火の玉をフォトンブレードで迎撃しようにも、銀髪アークスの猛攻もあり迎撃できずに直撃。よろけたところにアルムアルクスのゼロ距離射撃を受け立っているのがやっとだった。

(どうして? 私は強い!!強いはずなのに・・・なんで!!)

苦し紛れに遠距離戦ができない銀髪アークスに突撃してみたものの、いとも簡単に回転切りで打ち上げられた。

「助けてもらったときは強い方だったのに・・・どうしてこんなにも」

(・・・!?)

その時気づいた。私が求めていた強さを。本当の強さを。

『認めさせないよ・・・そんな力なんて』

突然、身体の・・・いや周囲のフォトンを取り込み、力があふれ出してくる。しかも、今までよりも遥かな力を。

「ねぇ・・・わたしを・・・壊して」

2人は事態に困惑しているのが感じられたが、銀髪アークスは私の首に手をかけた。
首が絞められている感覚がする。いや、実際に絞めつけられているのだろう。
しかし、これは私が望んだこと。後悔はない。

「お願い・・・。理性を保ててる間に・・・私を壊して」

首を絞める者の力が強くなるのを感じる。
あぁ、これでようやく終わるのね。





『またそうやって終わらせるのか。理想の未来のために再び過去に戻さなければな・・・』

意識が消える直前。最後に仮面の声が聞こえた気がする。

小説『Endless story』#2-4

 #2-4【俺の話を聞け】

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小説『Endless story』#2-3

 #2-3【さあ、狂ったように踊りましょう

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終わりなき破壊 ~repeat~ 3

「うーん・・・。医療系には詳しくないから分からないよ~」

あれから数日後。私の身体は異常を示していた。
初めは、目の色が紅くなっていっただけだが、今では抑えるので精いっぱいなほどの力が溢れている。

「そうですか・・・。空さん、ありがとうございます」

同じルームメイトの空さんこと、赤羽空雨(著者ではない者)に礼を言い、とりあえず溢れている力を開放するためにナベリウスへの手続きを済ませた。
途中から誰かに見られているような気もした・・・。


ナベリウスを探索して早々にダーカーが出てきたが、デュアルブレードを一振り二振りで塵へと化した。
次にダーク・ラグネが出てきたが、やはり軽く相手をするだけで塵になる。

弱い弱い弱い弱い弱い・・・。もっと強いのはいないのか。


気がつけば、開けた場所に黒い服に身を包んで顔をフルフェイスで隠している人がいた。
その者がこちらに気づき、私の姿を見るなり呟いた。

「破壊の力はお前か」

破壊? しかしその一瞬の隙を突かれ、その者の獲物に刺された。

速い!? でも、この距離なら。

反撃しようとしたが、突如力が抑えきれなくなり理性を保つのがやっとだった。

「始まったか。気が済むまで破壊したら再び来るがいい。その時はダークファルスとして迎えてやる」

逃がすまいと手を伸ばしたが、瞬間移動の類だろうか一瞬で姿が消えた。
あぁ、もう意識が保てなさそう。後ろから銀髪のアークスが駆けてくるのが見え、最後に「逃げて」とか細い声で言った。







お元気ですか。
願わくば貴方たちを破壊したくはありません。
いつまでも友でいたかった。
壊滅はしたくないのです。
しゅうげきは7かご
ていこうしてもむだですよ

小説『Endless story』#2-2

 #2-2【Now I face out, I hold out

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小説『Endless story』#2-1

#2-1【巨乳なんてどこがいいのか】

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終わりなき破壊 ~repeat~ 2

初実践のことを思い出したせいなのか、惑星ナベリウス森林エリアに足を運んでいた。
まぁ、ついでにロックベア討伐の依頼もあるから問題ないけどね⋯。

探索をして数分後、二人の少女― キャストとデューマンだろうか。 ―がこちらに走ってきて尋ねた。

「あ、あの。カムラきゃんをみきゃけませんでしたか?」
「アムさん。名前だけを言っても伝わらないと何度言えば・・・」

慌てているのか、デューマン少女・・・もとい、アムさんは噛み噛みだった。

「あっ、私はアルムアルクスといいます。あちらはアムドゥウス」

困惑しているのが感じられたのか、自己紹介をしてくれた。

「そんなことより、カムラちゃん探ぞうよぉぉぉぉぉ!!」
「・・・・・わかりました。あの、すみません。もし銀髪の男性を見かけたら連絡をお願いいたします。たぶん、カムラさんはその方だと思われますので」
「いいから行くよ!!」

アムさんに押されながら去っていくのを背に、再び歩き出した。


探索をして数分後、ロックベアの姿を見つけたが、すでに戦闘中だった。

「先客か。しかもひよっ子レベル・・・」

他人の獲物には手を出さない主義ゆえにその場を去ろうとしたが、何故かデジャヴを感じた。

・・・・・この場面、何度も何度も体験したことあるような気が・・・。

もう一度見返すと、戦っているひよっ子アークスの髪色が銀色だった。
助けようと駆け出したと同時に、ロックベアの腕が大きく振り上げられた。
銀髪アークスは、2回目まではしっかりと避けられていたが足をとられたのか、しりもちをついてしまった。
このままだと直撃になると感じた私は、ジェットブーツに切り替え、フォトンを集中させた。

「届いて!! ギ・フォイエ!!」

ロックベアの弱点である頭に命中し、3回目の攻撃が逸れて盛大に転んだ。
その間に銀髪アークスのそばに着き、「大丈夫。後は任せて」と言った。
ロックベアが起き上がろうとするが、その隙を突いてブーツで顎に回し蹴りをし、上昇した。
そう、PA ストライクガスト。
とどめに踵落としをしようとしたとき、ロックベアの後頭部から浸食核が出てきて触手を伸ばしてきた。
それでも躊躇わずに浸食核ごと踵を振り落とし、ロックベアは消滅した。


アルムアルクスさんに連絡をした後、私はその場をあとにした。礼を言われるのが恥ずかしいからだ。

しかし、その時はまだ、身体に異変がおこっているなんて想像もしなかった。

終わりなき破壊 ~repeat~ 1

首を絞められている感覚がする。いや、実際に絞められているのだろう。
しかし、これは私が望んだこと。後悔はない。

「お願い・・・。理性を保ててる間に・・・私を壊して」

首を絞める者の力が強くなるのが感じる。
あぁ、これでようやく終わるのね。


――――――――


静かな大陸、浮遊大陸で私は考えていた。

力を求めるようになったのはいつからだっただろうか。
最初は、純粋にダーカーを討伐すれば仲間が喜んでくれた。私も満足していた。
初めて浸食された原生生物を討伐したときは、ダーカーのようなふわっとしたものとは違い、まるで生肉を切っているような感触に快感を覚えた。

でも、仲間は私のことを陰で《悪魔の女》と呼ぶようになっていった。
私は、それを知らないふりして過ごしていた。

それからしばらくしたある日、仲間からギグル・グンネガムの討伐に誘われた。退屈しのぎにと私は付き合った。

勝てなかった・・・。それなりに鍛練をこなしていたし、相手の動きを見極めながら戦っていた。なのに勝てなかった。
仲間は、私を見捨てて何処かへ行った。


私が強ければ・・・。強い力があれば・・・。

おそらく、そのころからだろう。私が力を求めだしたのは・・・。



気が付けば、私を囲むように龍族やダーカーが迫っていた。

「運命・・・。お前も・・・私の力の生贄になるのよ」


そういえば、初実践後に先輩アークスから言われたっけ。
『心の底から戦いたいって思うようになったらそれはもう病気』って。


2へ続く

小説『Endless story』幕間1

今回の更新を担当するViridisです。

二次創作小説『Endless story』を書かせていただいています。

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小説『Endless story』#1-5

 #1-5【ようこそ、世界群歩行者達へ】

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小説『Endless story』#1-4

 #1-4【あんまり急に笑うので】

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 #1-1【私よ、消えろ】

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小説『Endless story』プロローグと挨拶

 

 

 とどのつまり私は「死にたい」のではなく「殺されたい」と常々思っている。出来れば痛みを感じる暇もなく、あっけなくあっという間に。

  

 

 ハッとして、不意に声をかけてきた彼女の方を向く。その瞳は真紅で、まっすぐに私を見据えていた。

  

「オラクル、アークス、ダーカー……これらはあなたたち地球人の、空想の産物ではない。紛れもない現実よ。そして、あなたはその中に紛れ込んで来てしまった。――少しは現状を整理できたかしら、地球人さん?」

 

 

「ようこそオラクルへ。そして、世界群歩行者達へ!」

 

 

「今回はフンドシもあるにゃん」

「バカな! マイショップでも軒並み高値で取引されていて入手が困難な、ぶっちゃけて言えばだいたいの男性用のコスチュームよりズバ抜けて高いフンドシまで!」

  

 ねえちょっと待ってツッコみが追い付かない。どうなっていやがるオラクル。

 

 

 キャストの中には、戦闘時にのみ機械的な形態をとる者が多いらしい。彼はただひとつ深く息を吐くと、眼前の敵を見据えた。それから腕を胸の前で交差する。 

 青いガラスが砕け散るようなエフェクトと、フォトンが感応する音。そこに立っている彼は、先ほどまでの姿ではなく――黒いボディに青いハイライトが映える、侍みたいなシルエットのキャストだった。 

 背に背負った青いリングとビット状のパーツが姿を変え、二挺の機銃『ミストールオービット』となり両手に携わる。 

 そして、彼はあくまでも静かに宣言した。

 

「オービットシステム起動・展開。ハイド、これより任務を遂行する」

 

 

「それは、構わないけれど……単なる地球人を随分と気にかけるわね」

 

 少しの間、受話器越しに静寂が続いた。何かを言うべきかどうか逡巡しているようだが、やがて彼は「ふむ」ともらすと、ようやく言葉を継ぐ。そして、わたしはその内容に少しだけ眉をひそめた。

 

 

 ある者は剣を、ある者は銃を、ある者は杖を構える。

 臆することなく目の前を見据える仲間たちに、不思議と私も手の震えは止まっていた。

 団長が一歩前に進み出て、高らかに言う。

 

「さあ――蹂躙、開始ッ!」

 

 

 大鎌は勢いよく振り下ろされた。切っ先が、私の胴体を袈裟に抉る。私の身体のかなり深い部分まで刃が通り抜けた感覚を、確かに味わった。死ぬほど痛いっていう表現は流石に安っぽいけれど、なるほど、これは他に言い表しようがない。痛さのあまりに、世界がチカチカときらめいてメリーゴーランドのように何度も反転した。

 死ぬ瞬間はやっぱり断末魔を上げたほうがいいのかなと考えたけれど、面倒くさくて、やっぱりやめて、私は意識を手放して――。

 

 

 ――これは、死にたがりの私が「まだ生きていたいな」と思うまでの、ある幻創の物語。

 

 

 

 

今回の更新を担当するViridisです。

 

このたびは明日2016/3/30()から、このブログでPSO2のうちの子を主軸に、せかほメンバーの皆さんを交えた小説を1話2000文字程度で連載させていただくことになりました。

上のものはその前座ということで、これから掲載する予定である本文からいくらかの場面を抜粋したものになります。

また、連載は可能な限り週1回・毎週水曜の更新を予定していますが……私の都合により不定期の連載へと移行する場合も考えられます。ご了承ください。

 

早速でっかい風呂敷をバーッと撒いちゃった感じがして、今これを書いているこの瞬間も実のところはなんだか冷や汗が止まらない有様です。というかとうとうロクなプロットを固めないで始めちゃったよ、大丈夫かオイ。

ただ、執筆する私自身も楽しみ、皆さんにとっても水曜のメンテのちょっとした楽しみになれればいいなと考えつつ、細く長くあまり気負わず続けられればいいなと考えています。

それでは明日以降の本編にご期待ください。

 

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