終わりなき破壊 ~RE/START~ 2-2
「さて、ここなら安全だし思う存分フォトンが使えるな」
殺風景なデザインの室内に連れてこられたが・・・辺りを見渡しても本当に物が少なかった。
「ここはな、VR空間と呼ばれていてな。まぁ、アークスの訓練所と思えばいい」
端末で通路を出し、ついて来いといわんばかりに手招きしてるラッピー姿だったのも、今では巫女服にポニーテールの姿に変わっていた。
通路は正方形で構成されたスペースにつながっていて、まるで格闘技のリングステージのようだった。
「あの・・・。ここで何をするつもりなのですか」
「ありゃ?アムちゃんから聞いてなかったの」
肝心なところ伝えてねーのかよ。などと1人で何か言ってたが、俺が見てるのに気づき慌てて説明を始めた。
どうやら昨日の戦闘を見られていたらしく、基礎がなってないだの武器の使い方がだのと思い、訓練させるとのことだ。
「つーわけで、ほれ始めるぞ。まずは・・・」
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それから、3日経ったころには基礎も最低限は身についたらしく、ある程度の敵なら苦も無く倒せるようになってきた。
てか、ここって敵も出せるのか。さすがVRだ。
「さて、基礎も武器の扱いも教えたし、やっと楽しめるな」
楽しむ?何のことだと首をかしげると、口角を上げカタナを取り出し声高らかに言った。
「私の名は、赤羽空雨。今ここで火綿カムラに試練をあたえる!!」
「・・・試練?」
訳が分からず数秒経ったあと、ようやく聞き返すように答えた。
「ちょっ、それもアムちゃんから聞いてないのかよ・・・」
「リーダーが呼んでたぐらいしか聞いてなかったからな」
「・・・まあいいわ。簡単にいえば私の猛攻に耐えられたら合格ってことよ。ほら、始めるよ!!」