私のトモダチ達 1章 誘い 5
「話って何?フナさん…」「リアがアークスになった理由って覚えてるよね?」「忘れるわけない!復讐だよ…」「ファルス・アンゲル、2年前に市街地を襲撃したダークファルス、その被害者の一人がリア…」「あまり思い出したくないけど…私が12の頃…」
2年前
「リア!行ってくるからね」「お母さんいってらっしゃい!」
その日に私は大切な人を失った…。でもあの人は本当の母親ではない。私の本当の母親はアークスで…ある任務で命を落とした。母親が私を預けたのは信頼出来る友人だった。その友人が2年前に…。
普段見ていた景色が全て壊れて、あちこちで助けを求める声、悲鳴、建物が崩れる音で耳を塞ぎたくなった。そして地上では黒いダーカーが人を殺していた。お母さんは血だらけで倒れていて…言葉を聞くことも出来なかった…。その時に…金色の羽を羽ばたかせ、どこかに消えていくダーカーを見た。その手に持っているタリスは血で濡れていた。「何よあれ…」私が言葉を言い終えた後に、背後に何かがいた気配がした。「?」私が振り向いた時、金、赤、黒と色々な色が混ざったダーカーがそこにはいた。背中に魔法陣みたいな物を展開し、二つ生えた羽で空で浮遊する。そして…黒く輝く鎌を私に振り上げ、私は訳が分からないまま血を散らしながら飛んでいた。動けない私に少しずつ近寄るダーカーはまるで死神のようだった。
その死神を一束の光が撃ち抜いていた。両手銃を持った少女、彼女がフナだった。
現在
「結局、本当の母親が死んでいた事を知ったのもアークスになってから…」「うん…」「何よ…私に何が言わせたいのよ?」「リア、ごめんなさい…」「え?」「リアに当たっちゃったから…先輩失格かな…これじぁ…」リアが一つ深呼吸する。「そんなことないって…それよりフナさんは麻衣がダークファルスだったらどうするの?」さっきはイラついてリアに当たってしまった。今なら答えられると思う。「さっきは取り乱した…今答えるとするとね…やっぱり撃てないと思うの」「…」「理由はね…ある人に似ているから…マトイっていう人で…彼女と麻衣が重なっちゃうんだ…」「マトイさんか…今は別のシップでしょ?」「うん…昔ね、彼女が深遠なる闇になった事件があったの…彼女が殺してと言われても…私は彼女を殺せなかった…大切だったんだ…彼女はね」「…そんなことが…」「つまらない話だったよね…」「あの…フナさん…」「?」「唐突な話なのは分かってます…ても…」普段より緊張しているのか声がうわずっている。重要な話だということは察した。「ファルス・アンゲルを倒しませんか?」
「ふふ…初めてアークスを殺した感触は?」体のあちこちに浴びた血。まだそれは生暖かい。目の前で動かない人。罪悪感、吐き気が全身を包む。「…うぷっ…うぇぇ…」耐えられずに吐いた。吐いてもまだ足りない…。なにかで償いをしないと…そう思う。「麻衣ちゃん、最初はこんなものよ…徐々に慣れるからね…」「生きるためなの…殺して…ごめんなさい…ごめんなさい…」
続く…
かなコメント!
今回で1章は終わりにするつもりです。
次回から2章になるかな?
今回はちょっと長めにしてみました。どうだったかな?
でわでわまた今後!
ゆるゆる劇場
麻衣「人の肉って美味しいと思う?」
ハル「さっき食ってただろ?うまいのか?」
リア「人喰いとか!おまわりさんーおまわりさんー!」
麻衣「あまり美味しくないと思う…」
リア「なら食うなー!!」