小説 序章 Ⅲ
だいぶお待たせしましたすいませぇぇえぇん!!!
では続きからお楽しみくださいませ。
そういった青年の手のひらには紫電が発生しており、いつでも放てるぞ、と無言の警告をしている。男は舌打ちをすると装束の集団に声をかけた。
「この場はいったん引くぞ、野郎ども!!」
煙幕を使って彼らは逃げて行った。青年はもともと深追いするつもりはないようで、紫電を纏わりつかせてい手のひらを閉じると、紫電は消えた。カイは青年のほうをじっと見つめた。緑色の髪に、空色の瞳。神社の宮司なのか水干を着ている。
青年はそれに気づくとふっと微笑み、頭を下げる。
「息災でなによりだ。“縁者”殿」
「え、えんじゃ??お兄さんっていったい何者なの……?」
「それについてはここで話をするものではないから……少し歩くがいいかい?」
「う、うん」
カイは神楽鈴をきゅっと持ち直し、青年の後をついていく。彼に招かれてやってきたのは神社の本殿。乱雑に巻物や筆、硯などが机の上に散乱していたが、それよりもカイの目を引いたのは床の間に置かれている一振りの刀であった。
桜の花びらがあしらわれた意匠で、まるでこの街の象徴する刀みたいだなと、思っていた。
「さて、ここなら安心していろいろ話ができるかな。そこに座ってもらってもいいかい?」
カイはその一言を聞いて青年の目の前にすとんと座る。青年も座ると少し間をおいてカイが青年に聞く。
「お兄さんは……いったい何者なの?」
「トチガミ」
「へ?」
唐突に言われてうまく聞き取れなかったカイが聞き返すと、青年は苦笑いして応じる。
「この街と土地の守り神で豊穣を司る者。いや、者ってか正しくは物の怪(もののけ)なんだけどね」
「も、物の怪?!神様なのに?」
「正しくはキツネの神様。ま、要するに妖狐だ」
「えぇぇぇぇえ?!」
青年はカラカラと笑っていた。
金剛九尾
おほー(*´∇`*)
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妖狐♪妖狐♪妖狐♪
身体大切に…(´;ω;`)