私のトモダチ達 4ー5
惑星地球 その東京エリア。
日が沈み、夕暮れがビルを照らす中、フナは東京へと降り立っていた。
「どうしてシェルネがこの任務に?」
「この任務、ちょっと面白い人がいるから」
「面白い人……?」
シェルネがどうしてこんなことを言うのか疑問だ。
これはただの調査任務だ。そう、東京エリアで連絡が途絶えたアークスの捜索任務。それなのに『面白い人』というのは……。
そんなことを考えながら私達を歩みを進めた。
東京エリアの奥地。
それは空がダーカー因子の雲に覆われ、薄暗い都市に中をダーカーが闊歩する世界。その光景は「ダーカーの巣窟」を彷彿とさせる。
これまでの近代的な風景とは一変し、禍々しく、空気も重い。
「行方不明のアークスはこんな所まできているの?」
「反応が消えたのはこのエリアだよ、フナ」
調査隊の報告によれば、以前はこのエリアはなかったそうだ。それも、ダークファルスの出現でここまで変わってしまったという。
「奥に進もう」
私達が前に進もうとした時だった。
その黒い塊は突然現れた。
圧倒的な体重に、地面は悲鳴を上げ、小さな揺れを繰り返していた。
ダーク・ラグネ。
戦うのは一回目ではないが、この巨大な体は、いつ見ても慣れない。それに彼もかなりの実力者だ。
手にライフルを握り、ラグネに向けて構える。
「ダメだよ!ラグネ!」
ダーク・ラグネの前に突如現れた少女。
彼女の言葉を聞くと、ラグネは敵意を失ったように見えた。けれど私はライフルを彼女に向けた。新たなダークファルスかもしれないから。
「待ってください!私はアークスと話がしたいだけなんです!」
彼女の態度はダークファルスのようには見えなかった。でも何より驚いたのは、彼女があの『少女』に見えたことだ。