塊素が語る小説の書き方 |
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カテゴリー[そのいち] 小説を書き始める前に
人間(もちろん人間以外でも)、いきなり小説を書くことはできない。何はともあれ、自分が生きてないと話にならない。小説を書けるだけの健康は保ちましょう。
注1:メモ帳は Windows の基本テキストアプリケーション、Simple Text は Macintosh の基本テキストアプリケーションです。Simple Text は一つのファイルに一定の分量しか保存できないという欠点がある。懐かしいです……。
◆まずは作文だ!
小学校で書かされるあれのこと。僕は作文を書くのは嫌いだったな〜。だって、一言二言では真っ白な作文用紙を黒くすることは出来ないんだもの。大して書くことがある訳でもないのに、何で無理やりにでも書かせようとするかね先生共は……。
1.段落の初めは、一マス空白が必要
作文を書く段に当たり、初めに先生たちから教えられる基本事項。これはほとんどの文章の基本となっており、小説もしかりです。
さあ、どちらのほうがすらすら、もしくは疲れずに読めましたか? 一応、文の頭に一マス入れるというのは段落の目印ですから、一マスあった方が読み易いはずです。
2.改行を行なうタイミング
基本的には内容の区切りで改行します。
3.会話文は鍵括弧(かぎかっこ)「」で括る(くくる)
これはもう言わずと知れた基本事項! のはずです。登場人物たちの会話は、特殊な場合を除いて鍵括弧で括ります。「」の変則として()で括るというものがありますが、説明は後述しますね。
※ここでは会話文での使い方を説明しています。それ以外の使い方は[4.言葉を修飾、強調する“括弧”を使う]を参照してください。
なお、一度この括弧はこう使う! と決めた場合はそれをずっと一貫して続けて下さい。途中で役割を変えてはいけません。誰かに読んでもらう場合、変な感じがしますし混乱しますから。
4.言葉を修飾、強調する“括弧”を使う
文章を書いていると時々、特殊な言葉、強調したい言葉が出てきます。そんな時に使うのが“括弧”で、強調したい言葉を括弧で包んで特殊であることを示したり、強調したりします。
※蛇足ながら付け足しますと、パソコンの場合は“かっこ”と入力して変換すれば簡単に出す事ができます。
5.「!」「?」について
感嘆符、疑問符ですね。後ろにスペース開けるのがお約束。本を読んでいれば、感嘆符、疑問符の後ろには一マス空けられていることに気が付くはずです。スペースがないと読んでいるうちに目が痛くなったり、読むのが辛くなったりすることがあります。 ♭例文A[「!」、「?」の後ろにスペースなし] 「――メール?」 「……う、うん」 私は混乱と、言いようのない不安に駆られた。 だってさっき見たとき、圏外だったじゃない!それなのに、どうしてメールが届くの!? 誰?誰?誰?誰? 外から?それとも、この電車の中から……?誰が、私の携帯にメールを送ったの?なんでメールなんか送るの?見ているんだったら、なんでここに来ないの……? 私は震える手で、自分の携帯を鞄から引っぱりだした。 メールが一通、来ていた。けれど、電波は相変わらず圏外だった。 ♭例文B[「!」、「?」の後ろにスペースあり] 「――メール?」 「……う、うん」 私は混乱と、言いようのない不安に駆られた。 だってさっき見たとき、圏外だったじゃない! それなのに、どうしてメールが届くの!? 誰? 誰? 誰? 誰? 外から? それとも、この電車の中から……? 誰が、私の携帯にメールを送ったの? なんでメールなんか送るの? 見ているんだったら、なんでここに来ないの……? 私は震える手で、自分の携帯を鞄から引っぱりだした。 メールが一通、来ていた。けれど、電波は相変わらず圏外だった。 読んでいると解りますが、「!」「?」の後ろにスペースがないと文の中に埋没してしまって、全ての文が繋がって(つながって)いるように見えませんか? これでは句読点のない文章とほとんど変わりません。スペースがないと読みにくくなるので、必ずスペースを入れましょう。 ※小説にはあんまり使わないけれど また「!」「?」以外にも、特殊な文末の場合はやはり一マス空けるほうがいいでしょう。「♪」「(笑)」など。 「!」「?」は公的には「。」(句点)と同じ扱いとなります。 けれども、一度にやたらと連打しない方がいいです。やり過ぎると読みにくくなってしまいます。食べ過ぎ、飲み過ぎは身体の毒! 特殊な場合を除いて、大体一度には二つ、最高でも三つまでにしましょう。 「!」と「?」を併用する場合、「!?」と書いたほうが「?!」よりも見易いと思います。文は美しくしなければなりません。心がけましょう! [後述の「カテゴリー[そのに] 1.文は美しく、リズム良く!」を参照の事] 6.リーダー、「……」とダッシュ、「――」これらは二マス一組です。けれども、特殊な場合においてはこの限りではありません。その辺りの判断はそれぞれの著者の手にゆだねられます。 また、そうしないと場の雰囲気を描き出すことができない場合以外は、多用は避けたほうがいいでしょう。 「……」(リーダー、もしくは三点リーダー) 文章や科白の間に入れる。科白の末にも入れることができる。また、沈黙を表現するときや一、二秒の間を表現したいときに。 ちなみに、リーダーとは点線のこと。 「――」(ダッシュ) 科白の始まり、地文(じぶん:科白以外の描写などの部分のこと)での心の中の科白、言葉の意味の付け足しなどで使う。また、科白、説明などを省略したいときや“含み”を持たせるときにも使われます。 さらに、声にならない声を上げた時などに。「――っ!」 ※ダッシュにおいてのみ、とても長い伸ばしの代わりに使われることがある。ただし、レベルの高い、娯楽用ではない小説を目指している場合は、使用することはお勧めできない。 ♭例文A 「――つまりだな、……俺が言いたいのはだな……」 ――くそっ、何でこんなことを言わにゃならんのだ。 彼女は俺が他の女とつきあって――浮気して――いると思ってるのだ。なんとかせねば。 ♭例文B (見知らぬ二人組みの喧嘩の仲裁に入った人が、警察の人に説明をしている) 「――ということで、どうも二人とも酔ってたみたいなんです」 「なるほど」 警官が書類に何かを書き込んでいる。それはいいのだが――(←ここは“……”でもいいかもしれない) 「……あの、なんで私まで牢屋に入れられているんですか?」 「ああ、私らが現場に着いた時、“三人の人が喧嘩してます!”って聞いたもんでな。だから三人取り押さえたの。それと牢屋じゃなくて留置所ね」 「……」 同じ事だろ! と叫びたかったが、ここは我慢だ。 ♭例文C[ダッシュの特殊用法] (元来仲の悪い女の子二人が今にも喧嘩を始めようとしている。それを仲裁しようとする女の子一人。ただし非力(笑)) 「あんたにはさんざんいらついて来たのよ! あんたと同じエレベーターに乗った日にはいらいらしすぎて生理止まんのよ!!」 「あうう〜ケラーさん、女の子がそんな言葉使っちゃ……」 「はん! 残飯にたかってる糞ちび娘が、よくもまあ私と同じ空気を吸えたものね! ちびならちびらしく、幼稚園に入ってなさい!」 「あ、あの、ナホウさん、そ、その、」 壮絶な殺気をまとって散らす貴女の火花の電圧は一〇〇万ボルト、他人が近寄れば感電するだけでは済まない、平和は粗大ゴミの日に捨てましたと言わんばかりのシャレにならない狂暴なエネルギーが牙をむく。 もはや、どう転んでも事態はヒコーの対応できるレベルを遥かに超えていた。ヒコーが一〇人、いや一〇〇人いたところで、どうしようもできまい。 「やるか――――――――――――――――――――――!!!」 「かかってこいや――――――――――――――――――!!!」 「だ、誰か―――――!! 二人を止めてぇ――――――!!!」 この二人の因縁の対決を止められる者はヒコーの叫びも虚しく、現われることはなかった。 これが正しい使い方! ですが、他にもいろいろと使い方があります。色々と考えて、新しい使い方やバリエーションを作って下さい♪ もちろん、美しく!(笑) パソコン、ワープロの場合、初めから変換辞書に入っている訳ではないので、新しく登録しておくことをお勧めします。 7.「・(中点)」について初心者の人の中には「……」に「・・・」を使う人がいます。僕もそうでした(笑) けれども、「・(中点)」は項目を並べたり言葉を並列させたりするときに使うものであり、用法が違います。 ♭例文A 【 非常の際には 】 ・非常の際にはこの箱を開け、中の赤ボタンを押して乗務員に連絡をお取りください。 ・中の取っ手を引けば手動でドアを開けることが出来ます。しかし、非常時でも無闇な降車は大変危険です。乗務員の指示にお従い下さい。 ・地下線内では取っ手を引かぬよう御注意ください。 【〜突発脱線ちょっといい話〜】 地下線内ではなぜドアを開く非常コックを引いてはいけないのか。これはひとえに、“地下線内には線路の床の脇に高圧電線がある”からです。何も知らない人が触ろうものなら一瞬でまっ黒焦げになってしまいます。ですので、地下線内で非常事態が起こった場合、乗務員の指示に従って“電車正面のドア、電車後面のドア(他の車両が連結されていた場合、連結部の通路につながるドア)”から脱出して線路の上を歩きます。これでまた一つ、あなたは危機から脱出する術を身に付けました。あわてず騒がず、優雅に脱出しましょう!(笑) ♭例文B 喜び・悲しみ・楽しみ・苦しみ・怒り・恐れ また、やはりこちらにもこれ以外の使い方があり、どのように使うかはやっぱり著者の手にゆだねられます。例えば、次の例文のように一語一語を強調したり、言葉の“詰まり”を表現したりするときに使います。 「い・い・か・げ・ん・に・し・ろっ!」 「すいません……」 「何回同じことを言わせれば気が済むんだ!? このド・アホッ!」 「すいませんすいませんすいません」 もう平に謝るしかない。これで一二回目だもんな。 8.数字について日本の数字には算用数字(アラビア数字 1,2,3……)と漢数字(一、二、三……)があります。これはいいとして、文章上でどう使うかにおいては人によってかなり別れます。どんな書き方をしてもいいということですね。 ただし、それだと困る! という方もいらっしゃるかもしれません。そういう訳で、僕の数字についての規則を紹介します。参考程度にしてください。 ◆基本は漢数字 物の数や人数などは漢数字で書きます。十、百、千は使わずに〇(ゼロ)を使いますが、万、億、兆、京は使います。 ・一人 ・四つ ・一〇個 ・一五〇〇枚 ・一〇〇万ドル ・五〇〇〇京四〇〇兆三〇億二万一 ◆金銭の場合は十、百、千を使う お金の金額などでは十、百、千、万の単位を使います。 ・百五十円 ・三千九百八十円 ・九千九百九十九兆八千八百八十八億七千七百七十七万六千六百六十六円……? ◆十二が最高であるもの(時間(午前、午後表記)、月)は十、十一、十二を使う ・午前十一時一七分 ・二〇〇二年十二月二四日(火)[クリスマスイブだ! 僕には関係ないけどね] 【〜ちょっと豆知識〜】 日本軍用の時間表記は例えば午後八時一五分だったら、二〇一五(ふたまるひとごー)と書く。軍は二四時間表記、二〇時一五分。 ◆計算式、コンピューター関係、英文には算用数字を使う。ただし、全角を使ったら最後まで全角、半角を使ったら最後まで半角を使うこと。全体を統一すれば美しい。 ・四五二行か……原稿用紙換算、452÷20=22,なんぼだから、二三枚か。 ・1GB(ギガバイト)って言ったら1024MB(メガバイト)のことだよ。 ・I began to write novel in 1998.(私が小説を書き始めたのは一九九八年です) |´-`).。oO(と言っても、本格的に取り組み始めたのは高校三年の夏、二〇〇一年だけどね) 9.英文を使う!?物書きを続けていったら、いつかは小説に英文を導入するかもしれません。 英文は当り前ですが英語です。基本的な書き方は英語を勉強して使って下さい! ですので、それ以外の細かいことを説明しますね。 ●三点リーダーやダッシュはどうするか? 英語圏の三点リーダーはピリオドを三つ繋げたもの「. . . 」ですが、文字フォントによってはとても見にくくなる場合があるので“僕は”全角のものを使います。ただし、使う場合は必ず半角スペースを英文との間に置いてください。見やすくなります。 どうしても半角ピリオドの三点リーダーを使う場合は、初めのピリオドの後ろに半角スペースを入れ、それからピリオド、半角スペース、ピリオド、半角スペースと交互に打ってください。 英語圏のダッシュは「―」です。日本と違って一マス分だけで、主に文の言い替えとか接続とかに使われます。やはり、ダッシュの前後に半角スペースを入れましょう。 また、半角コンマやピリオドの後にも半角スペースを入れるとよいでしょう。 ♭例文A[三点リーダーに全角を使ったもの] 「Next mission …… In Japan?(次の仕事……日本ですか?)」 ♭例文B[三点リーダーに半角を使ったもの] 「Next mission. . . In Japan?(次の仕事……日本ですか?)」 【〜実験・フォントの違い〜】
♭例文C[短文、およびダッシュを使ったもの] Jim has two sons. One is ten, another is eight ― he is adopted child. He is child of Jim's close friend Henry who died five years ago. Jim's two sons are close, and help each other. (ジョンには二人の息子がいます。一人は十歳、もう一人は八歳で――彼は養子でした。その子は五年前に死んだジョンの親友、ヘンリーの子供です。二人の子供はとても仲がよく、お互いに助け合っていました) ※この英文は僕の貧困な英語力を元にして作られたものですので、どこか間違っているかもしれません。間違いに気付かれた方はこちらまで知らせてください。あと、内容よりも文の形を見ておいてください。 ●「」の中での会話文の最後にピリオドは……? ……英語圏内には鍵括弧なんてない(注2)ために判断のむつかしいところですが、僕はピリオドを付けています。 まあ、英語の参考書を見る限り、直接話法の“”の中にもピリオドを付けているから、ピリオドを付けるのでいいんだと思います。 注2:英語での会話には“”を付けた直接話法{He says, “I am hungry.”(「お腹減ったよ」と彼は言っている)}と間接話法{He says that he is hungry.(彼はお腹が減ったと言っている)}の二つのタイプがあります。 ●英文における改行について 英文には今のところ、僕の持っている英文小説(注3)では会話文(直接話法)になっても改行は見当たりませんでした。必ず内容の区切りで改行されています。 注3:「INTRODUCTORY STORIES FOR REPROUCTION 2」(直訳:翻刻のための入門物語2 意訳:これは翻訳練習のための易しい入門書その二だよん♪)という薄い本。 こちらでは会話文を示す括弧には‘’が使われているが、参考書と高校時代の英語の教科書のほうでは“”が使われているため、僕はこちらを使っています。どうも書いている人によって違うみたい……。 ●英語の日常語の確認方法として、ネット検索を使う方法がある。 ネット環境があるならば検索サイト、「google」に行って確かめることができます。 やり方はgoogleのページでオプションを開き、そこで“フレーズ検索”に設定して確かめたい英文を入力し、検索します。もちろん検索域は全世界に設定してください。 これでそのフレーズがたくさん引っかかればそれはよく使われているということでオッケーです(注4)。 注4:フレーズ検索は一箇所違うだけでヒット(見つけ出す事)しなくなるので、その点を留意しておいてください。 googleのページはこちら ●最終兵器(あまり使わないでね):エキサイト、テキスト翻訳! あんまりお勧めしたくないんですが、英語訳、中国語訳、日本語訳をしてくれるサイトがあります。これは語学の勉強をしなくてもいいという点で便利ですが、個人の語学力を損ないかねないのであまりお勧めできません。僕個人としては、和訳するなら英和辞書、英訳するなら和英辞書から学んで翻訳をして欲しいです……。中国語に対しても同じく、です……。 まあ堅い話はこのあたりにして。 エキサイトの翻訳はコンピューターが辞書から意味を取ってきて翻訳しているわけです。ゆえに人間が翻訳をやっているわけではありません。それゆえに、へんな訳が出てくることがまま、あります。例えば、「shit!」の!を一つずつ増やしていくと……わざとやってんのかな?(食事中にはやらないで下さい:笑) 他には「俺は海賊王になる」と入力して英訳、出てきた文章を和訳してみると……(笑) エキサイト翻訳ページはこちら ●さあ、文章を書く基本的な予備知識は説明しました。次は書くときの事を考えましょう! |
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