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今日は朝からフルアクセルです。
入社日を前にして冥王サーバの OS の入れ替えを断行することにしました。ここいらで最新バージョンに入れ替えておかないと、サーバのセキュリティが破られて悪用されかねない。これから先、二十四時間サーバのそばにいるわけではなくなるので、きちんとやれることはやっておきたい。
ここから先は説明するにしても細かいモニター越しの作業ばかりなので概要だけを説明します。
最新バージョンに変える前は冥王サーバには Fedora 9 という Linux OS が入ってました。この Fedora は進化スピードが激烈に速い OS で、9 をインストールしたのが去年なのに一年経って現在のバージョンは 13 です。デスクトップ周りの使い勝手が格段に向上しているようですが、さて、どれほどのものなのか。
まずは必要なデータを全て退避します。次に用意したインストールディスクをディスクドライブにセットし、ハードディスクのフォーマットと OS のインストールを行います。冥王サーバには普段、ディスクドライブは取り付けられていないのですが、メインパソコンからわざわざ取り外して接続しています。サーバにディスクが必要になるのって OS インストールの時ぐらいしかないんですよねぇ。
で、OS のインストールが終わったら再起動してハードディスクから OS を立ち上げ、デスクトップに入ったら OS のネットワークアップデートを行います。
……ここでひとつ。Linux のアップデートやソフトウェアインストールを Windows と一緒だと思ってはいけない。Windows よりかなりややこしい。基本的に Windows のソフトウェアは単体で動くようになっているものが大半で、アップデートと言っても OS 関係のものはほとんど自動でやってくれるし、ソフトウェアのアップデートはそれぞれ単体で行うものであり、他のソフトウェアは関係ない。が、Linux OS はそうではない。ソフトウェアの多くは OS 付属のものだったりして OS そのものと関係が綿密だったりする。ゆえに、アップデートというとソフトウェア等も全部アップデートが掛かる(手動インストールされたものは除く)。しかも、一つのソフトウェアが他のソフトウェアの機能に依存していることがあり、特定のソフトウェアが入ってないと特定の機能が使えなかったり、インストール自体が出来ないとかしょっちゅうある。
今回も OS をクリーンインストールしてすぐさまアップデートをかけたにもかかわらず、あのソフトウェアが無い、このソフトウェアが邪魔、というエラーが出てアップデートを行うことができなかった。それで、指示されたとおり必要なソフトウェアをインストールし、邪魔といわれるソフトをアンインストールしたのだが、このアンインストールが曲者で該当するソフトだけを削除するんじゃなくてそのソフトが利用しているほかのソフトまでまとめて削除する仕組みになっている。なぜと言われても私には解らない。
最初のに失敗がここにある、と気が付いたのはかなり経ってからだった。アップデートに一時間半を費やし、必要なソフトウェアの手動インストールに三時間以上を費やし(Linux のソースコンパイルインストールは時間掛かるよ、本当)、かなり作業をしたのでいったんサーバを再起動した。すると、なんかサーバの調子がおかしい。起動はしているようなのだが、ユーザーログイン画面に行く前で画面進行が止まってしまう。幸い……いや、むしろ不幸か。SSH による Windows からのリモートコントロールは出来たため、ログインできないでもサーバ操作自体はできたのである。それで環境を整えたのであるが、最後の最後になって、FTP によるファイルアップロードが出来ないことが判明した。原因は不明。
サーバの調子もおかしい。FTP 接続できない理由もわからない。そもそも、サーバを直接操作できないのは問題ではあるまいか。Boinc や TDoS サーバとか、デスクトップに入れないと使うことが出来ないソフトをいくつか使いたいわけで、それが出来ないととてもまずい。
決断は行われた。先の五時間ほどの作業は全て捨て、もう一度クリーンインストールを行った。そして、またネットワークアップデートを行い――再起動するとデスクトップに入れなくなる。このことに気が付くためだけに、今日一日が終わってしまった。三回目のクリーンインストールが終わる頃にはとっくに太陽は山の向こうに入ってしまっていた。本当なら、日が暮れる頃には全ての作業が終了しているはずだったのだ。
余裕としては木曜日まで三日間あるから大丈夫と思っているが……水曜日までにきちんとサーバが動いてくれるかどうか。やっぱ、クリーンインストールなんてやらないほうがよかったのだろうか。そういう思いが頭を掠めつつ、明日も引き続きサーバのインストール作業を進めることにします。