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現在の状況を踏まえた一つの考え方。
ことわざに「児孫の為に美田を買わず」と言うものがある。これは変に遺産を残しとくとその遺産を頼ってしまって子供が育たないことを表したものである。要するに、与えっぱなしだと子供に生きるための力が育たないと言う意味である。そして、現在の日本の状況って言うのはこの逆、「児孫の為に美田を買う」がまかり通っているのではないかと思う。原因はいろいろあると思われるが、すでに親の育て方、考え方だけでは押し寄せるあらゆるものから子供を守ることができなくなっているのだろう。その昔は欲しい物があってもすぐに手に入ることはなかった。努力した上で運に恵まれなければ手に入らなかった。今の時代は小、中、高校での教育なんか当たり前で、大学に入ることすら当然という時代であり、欲しい物があればすぐに手に入る、働くことすらしなくても手に入る時代となっている。
つまりは、物を手に入れるための努力をしない時代となったのだ。僕自身も小学校、中学校、高校において物を得るために何か努力したことはなかった。高校生のときにライトノベルみたいな小説っぽいものを書いたり、演劇の脚本を書いたりはした。大学生になってからサーバを組み立ててウェブページを公開したりもした。でも、それだけだ。それらを作るために努力したことはほとんどないと言ってよかった。あ、サーバを作るためのパーツの代金には大学で募集していたアルバイトで稼いだお金が入っているが……。
小学校から大学までの間に社会で役立つ何かを学んだことがあったのか。小中高の授業内容は確かに社会では役立つものであるが、この程度のことは誰にでも学べるものであり、身に付けている事は前提。大学で学んだことはその学問の道へと進む以外では役に立たないものであり、使えるとしたらウェブページ作成技能ぐらいだろうが、ウェブページ制作を単独でやっているところは……どうなんだろうか。ウェブページ製作専門会社なんてあるのかなぁ。現在、二社ほど応募している気がする。
とにかく、実社会で役立つ能力が不足している。改めて、大学は半端なところに行くと社会に出てから苦労するってことを感じました。
ところで、似たような悩みを抱えているのはおそらくは僕だけではないと考えられる。今の世の中、引きこもりやニートの数が爆発的に増えていると言われるが、理由の根幹には僕のような、「実社会で役立つ能力を持っていない」ことがあるのではないだろうか。社会に対する自信のなさは社会と相対するための武器を持っていないが故のことだとするならば、そのように育ててしまった大人たちに責任があるだろう。さらにまずいことに、ゆとり教育は社会通念としての最低限の素養すらも引き下げてしまったため、子供から自信を奪うことになってしまった。
国力が落ちるのは当然だ。おそらく、現在続いている不況はあと三十年ほどは続くだろう。ぽつぽつ運がいいときに好景気が来るかもしれないが基本、不況続きになる。社会全体がやり直しの時代に来ているのである。主に教育失敗で。もしかすると、別の国にはめられたのかも知れないが、もはやどうしようもない。
国力が落ちれば大企業等が次々倒れていくことになるが、その分小さい会社が乱立するであろう。その中から力ある企業が出てくることにかけるしかない。働き口がない人は今は雌伏の時として勉強するのがいいだろう。というか、第一次産業に入るべきなんだろうけども。
現在が転換前の助走期であればよいのだけれども、転換できる前に失墜しそうではある。さて、どのぐらいまで生き延びられることやら。