< 2010/11 | 新 | 2011/01 > | ||||
2010/12 | ||||||
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
01 | 02 | 03 | 04 | |||
05 | 06 | 07 | 08 | 09 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
試用期間を延長することになったらしい。……なんじゃそら。
昨日に引き続いて部長との話し合いがありました。取締役は忙しくて参加できない様子。
正直に言うと、昨日の質問において「何になりたいのか」については、「プログラマーが目標であり、システムエンジニアは成れれば成る」という至極単純なものしか思いつきませんでした。思いつかない、と言うか、それが僕がソフトウェア開発会社に勤めようと思った唯一の理由です。ソフトウェア開発で一生の飯を食っていく気はなく、とにかくプログラミング技術が必要だった。それは現金収入をコンピューターに任せて生活を確保しつつ、お金を稼ぐことができない自分のやりたいことを成すためだった。自分のやりたいこととは、自分の肉体の鍛錬、農業、ゲーム開発、ウェブサイトシステム開発、旅行など、はっきり言って夢のような生活である。成功率は三割もないだろう。いや、現状では零割である。今、僕に単独でお金を稼げるようなシステムを作る技能はない、と思っている。
プログラム技術があればそういう生活が送れるわけでもない。もしそうであるならば、多くのプログラマーがそうした生活をしているはずだ。僕だけが例外になれるわけもなく、おそらくは夢のまましがいないプログラマーとして生きていくことになるだろう。プログラマーの人生も途中退場してホームレスになるかもしれないけれども。現状、今の会社を辞めた後に再就職できる保証はない。
さて、二つ目の課題の「どのようにしたら会社に役立つ人材に変われるか」の答えとしては、正直、さっぱり分からない。いや、分からないと言うよりは、会社のために変わる気なんかない、と言うのが正しい。声を大にして言えたらいいのだが、なぜ、自分を会社に適合できるよう改造してまで会社にしがみつかなくてはならないのだろうか。……そこまでしなくてはお金を得る術がないから、だろうな。今の世の中、求職者があふれかえっていて会社からしてみるといくらでも替えが効くご時勢である。つぶしの利かない人材なんか必要ないだろう。
自分を変えることはできない。それが僕の心の中にある本音であり、これは信念に近しいものとして刻み込まれている。変えられない。しかし、それを正直に言えば首が撥ねられる事は確実。こうして日記に書いていることすら危ういだろう。僕にできることは沈黙を続けながらも考えて、自分を守りながらも何とか部長たちを納得させる回答を考えることだ。が、どうにも回避策が思いつかない。
会社に残るために自分を変えるか? 自分を守るために会社を去るか? どちらが僕にとって幸せなのだろうか。会社に残れば、ひとまずの生活は給料と保険という形で保障されるだろう。それは見た目的には幸せに見えるが、僕の心は殺されてしまう。それでいいのだろうか? アニメやマンガの登場人物がうらやましいね。こういう場面では、間違いなくみんな、会社を去ることを選択するだろうから。彼らの場合、会社を去ったあとにも何とか生活が続けられる当てがあるからいいのだが、僕の場合は、ない。自分を守るために会社を去れば、生活が立ち行かなくなって情けない人生を送ることになる“かもしれない”。“かもしれない”なのは未知の可能性が多分に含まれているためだが、さて、ほとんどギャンブルである。生きるか死ぬかの。
二つ目の課題にはなんとか、「変わり方が分かりません」と答えることができた。変わりたくない自分と変わらなければ立ち行かない現実。それらをうまく解決できる方法とは? 決断を下せるのは僕しかいない。人生の大決断のときである。燃える展開だが、僕個人の資質がしょぼすぎて結局はさしたる問題にはならないな……。結局は、会社が残したいと思うか思わないかの話であったりするわけで、あんまり僕の考えとか関係ない気がするんだよなぁ……いまさら過ぎるけど。
一旦その場の話し合いはお開きとなり、約一時間後にまた呼ばれて部長から聞かされた結論は「試用期間を延長する」というものだった。
さて、これを助かったと見るべきだろうか。まだ上の人たちの中で判断が固まっていないということなのだろうか。それとも、実は話し合いの外側で思惑がうごめいているのだろうか。読めないな。
さて、試用期間を延長するということは確定したようだが、どれぐらい伸ばす気かはちょっと分からない。おそらくは現在僕がしかかっている仕事が終わる辺り……一月末まで、というところだろうか。それまでに部長と取締役が僕にまだ見込みがあると判断すれば会社に残るだろうし、ないと判断されたら僕は会社を去ることになるだろう。人生に関わることではあるが、なるようにしかならない。あまり深く考えても仕方ないかもしれない。
いずれは他人に流されるだけの人生に終止符を打ちたいもんだ。それができなければ、生き延びられないだろう。僕はそういう人間な気がする。