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続・溢れかえるコンテンツ。
十一月二〇日の日記で「溢れかえるコンテンツ」という日記を書いたが、さらに考えてみた。
現代はコンテンツが溢れかえり、人々はコンテンツを消費することに時間を費やしては疲弊し、その割には何の成果も得られていない。溢れかえっているコンテンツは「人生に潤いを与える」なんて綺麗ごとで着飾っているが、所詮は暇つぶしだからである。
今でこそ溢れかえっているコンテンツ(巷風に言えば「サブカルチャー」が近いだろう)であるが、こんなものは昔は存在しなかった。もともと天皇制でガッチガチの国家体制だったところを戦争で根こそぎ焼き払われて、生きるのにも必死だった時期があったのである。出来ることは復興。出来ることは勉強。出来ることは成果を上げることだけだったと言っていい。それしかなかった時代を生きてきた人たちはそれはもう恐ろしいぐらいの成果を勝ち取った。それがこの現代の日本である。彼らの時代には存在しなかったものがそこかしこに溢れている。現代の物品を当時に持っていったらそれだけでもう一回戦争が起きるだろうってぐらいにとんでもない物が出来上がっている。
で。当然のことながら「昔」に幼少青年時代を過ごしてきた人々にとって、「今」に幼少青少年時代を過ごしてきた人々はなんとも腹立たしい存在であるに違いない。彼らが欲して努力して勝ち得たものを、望んでもいないのに湯水のごとく消費していく僕らを妬ましく思わないはずがないのだ。そうした現代こそは彼らが作り上げたものだとは言え。
彼らは僕らを「努力しない怠け者で、苦労を知らない役立たずだ」と言う。実情、溢れかえる「昔はなかったもの」に囲まれて、働きもせず家からすら出て行かない若者は存在し、その数は時間が進むにつれて増えていっている。なぜならば、物が溢れているので働かずとも家から出ずとも生きていけるからである。
昔と比べれば、今は明らかに、異常なほどに「過剰」なのである。過剰な分があるうちは基本、人は働かなくなる。冷蔵庫に入りきらないほどの食べ物があるのに食べ物を買ってくる人は頭がおかしいに違いない。普通は冷蔵庫の中がある程度なくなるまで、買い物になんか行かない。現代とはそういう状態なのだ。日本社会という冷蔵庫に溢れるほどに物を詰め込んだ結果、ニートが誕生してしまった。これは自然な流れであろう。
やや話がそれているが、このようにして物が溢れている今、全体的に人が賢くならない理由もそこらへんにあるのだと思う。まあ、僕がさして勉強しない言い訳にはならないが、そのように流れる理由にはなるだろう。具体的に言えば、必死に努力して大金を稼がなくても生きていけるのである。どっちかと言うと、僕のみには正社員分の給与は必要ないということになるのだろうか。結婚もしなくていい。結婚が必要ないほどに、物は溢れているのだから。性欲なんざAVどころか二次元エロ絵、エロ漫画で十分だぜ、僕の場合。本物の人間すら必要ない。それに変わるコンテンツがあるからだ。昔の人間からは考えられないに違いない。
大局的に見ると、人が愚かになり、人が減っていくのはそれを補えるほど煮物が溢れているからだと言えるだろう。足りないものを補うには自身が努力するしかないが、物が足りてるなら努力する必要はない。
これが現代の日本だ。
努力が必要ないぐらいに物で溢れかえった現代の姿だ。
努力が必要になるのは物が足りなくなった時だけだ。このまま突き進んでいけばいずれは貯蓄を食い尽くして弱い奴からくたばっていって、努力できる奴が生き延びていくことになるだろう。その前に戦争でも起きるか侵略でもされるか、貯蓄を奪われたときに努力を始めるだろう。
僕も、プレステ3やパソコンがなければ、上司から渡された本の一冊なんぞ一週間で読んでしまえるだろうに。
現在、うちの会社では来期に向けて組織編成の作業が進められているらしいが、大阪にいる社員数が大阪での稼ぎに比べて多すぎる、という話が持ち上がっているらしい。そんなわけで、稼ぎが十分にある東京のほうへ何人か転勤させたいようだ。この話はまだ確定していないとはいえ、もしも実行されるとすれば稼げていない人間から東京行きが打診されるはずである。
で、僕といえば社内でも有数の全く稼いでいない人間である。現在は忙しく作業しているものの、それは社内の別の部隊の作業を手伝っているだけで、すでにその部隊の稼ぎを分割してもらっているに過ぎず、直接的に稼いでいるわけではない……らしい。いや、手伝ってるんだから手伝った分は僕の稼ぎとしていいはずだが、その舞台、すでに大赤字出してるんだよね……大赤字出して、なおかつ僕が入ったものだから赤字は拡大し、会社にとって稼いでいるとは言えない状態であるらしい。なら人を投入するなといいたいが、投入しないと客に商品(この場合はコンピューターシステム)を納品できないわけで、実に頭が痛いことであろう。開発そのものは十一月末で終わりの予定だったのに、十二月を満杯使っても完了しそうに見えない。赤字は拡大し、信頼は落ちるばかりだ。
で、そんな稼いでない僕には東京への転勤の打診が来るだろうが、このときに拒否した場合はどうなるか。間違いなくリストラの対象になるだろう。僕にとって渡りに船とはこのことだ。さして今の会社に執着も愛着もないので首にするならさっさとして欲しい。自己都合でやめると再就職に不利になるから嫌なんだよねぇ。今度はハローワークは使わないで就職活動しようかな。一年間ぐらいは出来れば就職しないでいろいろやりたいものだが。
会社の忘年会があった。この平日のど真ん中に。早めに終わったのはいいことだと思うが、明日も仕事なのにお酒を何杯も飲んだ。風邪も治り気味だったのに、これで悪化したらどうしよう。
書けないことばっかりだわ。まあ、そんなものかも知れないけれども。