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夜、眠れないと色々なことを考えるよね。
例えば、人間が大阪~東京間を二時間で走って移動することが出来たら新幹線は開発されていただろうか。移動が一時間で済めばリニアは開発されていただろうか。ドラゴンボールの孫悟空のように空を飛ぶことが出来たら、飛行機は開発されていただろうか。
人間は蹴躓いて倒れた拍子に死ぬ可能性すらある、非常に脆弱な生き物である。犬よりも走るのは遅く、猫のように狩りが出来るわけでもなく、サルよりも木登りは下手で、羊のように雑草を食べられるわけでもない。生野菜も生肉も生水も基本的に駄目で、何をするにしても身を護る服に何かをするための道具が必要だ。
唯一、持っていたのは本来なら耐えられないはずの環境に耐えて生き抜くすべを発見することが出来る知恵、要するに頭だった。野生的な生命力の変わりに知恵を持ち、野性的な生命力がなくても生きていける今日を手に入れたわけだ。行き過ぎて宇宙まで突っ走っちゃったりしているが、それもこれも、そもそも人間が何も出来ず、生きるのにも何かと不安がある脆弱な生き物だったからに他ならない。よく絶滅しなかったもんだ。
今では犬よりも速く移動できる道具があり、猫がしとめられる獲物よりも大きな生き物の肉が食卓に並び、木登りしなくても種類数多の果物が採取できて、羊は一生に一度も見ることがないような植物を食べているわけたが、それもこれも人間がそもそも脆弱で、その脆弱さを補える頭を持っていたからこそだ。
さてここで逆の発想をすると。
もしも人間がそもそも足が速い生き物だったら車は要らないわけで、大きな動物をフルボッコできるぐらい強かったら銃はいらないわけで、木登りがひょいひょい出来たら農園は要らない……いや、いるかな……これはおいとこう、雑草が食べられたら畑の大部分は要らなくなるわけである。つまり、強ければ強いほど、物事をシンプルに出来るはずなのだ。
もっというと、なにか強い相手を相手にしなければならない場合、あの手この手と策を考えなくてはならないわけだが、相手よりも自分が強い場合はそのままぶん殴ればよろしい。小手先はいらんだろ。五百万円の貯金がある奴では五百億円の資産がある奴には勝てないんだよ。そもそも勝負してくれるのかどうかもわからんけど。
こうしてよく分からない思考をしつつ眠りに落ちるのであった。