アイザック・アシモフ著、【私はロボット】冒頭より抜粋
※ロボット(工学の)三原則
一、ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、何も手を下さずに人間が危害を受けるのを黙視していてはならない。
二、ロボットは人間の命令に従わなくてはならない。ただし、第一原則に反する命令はその限りではない。
三、ロボットは自らの存在を護らなくてはならない。ただしそれは第一、第二原則に違反しない場合に限る。
解り難い、という方の為に簡単に言いますと次のようになります。
※ロボット(工学の)三原則
一、ロボットはどんなことがあっても、人間をできる限り護らねばならない。
二、ロボットはパシリであるが、人間に危害を与えろという命令は受け付けない。
三、ロボットは人間を護る必要があった場合、もしくは人間の命令を実行する必要がある場合以外では壊れてはならない。
つまり、この原則では機族を戦線に立たせる人間相手の代理戦争はできないことになる。戦争を行う場合、改良するか抹消する必要がある。
なお、この三原則で一つ面白い話がある。ロボットが「人間は野放しにしておいたら自滅する種族である」と考えた場合、人間を護ることが優先されるため、人間の命令を無視して人間を保存しようとする行動にでかねない。人間がそれに従わない場合、ロボットは人間を保護することが出来ないが、かといって抑え付けることも出来ないため、第一原則と第二原則が矛盾を引き起こしてしまう。結局、そこでロボットは動けなくなる、という話。
ロボット工学の三原則に付いては「私はロボット」を一読する事を非常にお勧めする。この本はこの三原則を用いていかにロボットが動いて行くか、また、ロボットと人間がいかに騙し合いをするかが書かれいます。
見ただけで機械であることが判るタイプ。一般的に人間のような形をした物は少なく、目的に最適化された体で単純作業を高速に行う物が多い。
自律思考が出来るように設計されている物は少なく、人間もしくは自律思考ができるロボットから命令を受け取って稼動する物が大半。
しかし、いったん制御を離れ、暴走すると多大な損害を被ることが多い。
人間社会への浸透、設備の共用ができ、産業従事や人間補助を目的に作られた人型ロボット。
人間に近い姿形をしていて、自律思考ができる場合が多い。その場合、あらゆる事柄に対して人間並みの状況判断ができる。ロボット三原則が必要になるのは大抵この機族から。
それ以外はロボットと大した違いはない。
生体部品を組み合わして造られたアンドロイド。機械にはできない生物的な動きができる。
しかし、耐久力や回復力はロボット、アンドロイドよりもかなり劣る。機械部の修理はできるが、生体部分の修理は生物に対して行う治療でないと治らない。
外部より無機、有機栄養分の補給が常に必要。これらは代替血液によって運ばれる。血液を全部抜いても機能停止しないが、生体部分が死ぬため、交換が必要となる。
生体部分が死んだ場合、ほとんど行動不能となってしまう。
生物に機械を融合させてできた生物。
元が生物のため、半機族と呼ばれている。大体、脳以外は機械の身体にするのが主流。
脳には栄養を送らねばならないために血液がある。血液を大量に失うと死んでしまう。
有機成分だけで造られた、身体に機械を含んでいない人造人間(合成人間)。
普通の人間の遺伝子を書き直して、クローン製法で造る。人間の生態系に組み込めるようにも造ることができるが、予期しない増殖を防ぐために普通は一世一代で終わるようにされる。
ヒューマノイド以外の有機成分だけで造られた、身体に機械を含んでいない人造生物(合成生物)の総称。
遺伝子を書き直してクローン製法で造る。
現在の環境に適応できる絶滅種の再生という名目で研究、開発された。ヒューマノイドもその過程で開発された。