塊素第一情報区画

 七月 三日(日):前編  [第七回WWギルド狩り ~口実でいーじゃない~]

【やあやあ諸君! ずいぶんとRO手記が停滞してしまい、誠に申し訳ない! もう少し更新には時間がかかりそうだが許してくれたまえ】

【ところで、なにやってんだと言われる人もいるだろうが――あまりに時間の過ぎたRO手記を世に出すに当たり、ずいぶんと忘れている事柄が多いのだよ。そこで、本日の分よりしばらく、写真についての説明を主として過去形でRO手記を語って行こうと思う。これは新しい試みであると供にコストダウンも計った実験的である事をここに記しておこう】

【あと、過去系手記に関しては語り口のキャラクター性がとある小説の登場人物のパクリになっている。自分で言うのも恥ずかしいが、割と気にいったのでね、あえて使わせてもらおう。肖像権侵害にはなるかもしれないが、その辺りは黙っておいてくれたまえ】

【この日、ログインと同時に鬼神殿から過剰精錬に挑戦しているという連絡を受けてね、過剰精錬に思い入れのある私としては過剰精錬がうまくいかないという彼に、ジュノーの鍛冶屋の事を伝えたんだ。どうやら、彼はクホグレンに自分の剣を渡していたようだね】

カンカン!

【その後、私もジュノーに行って自分のカタールや武器を鬼神殿と供に精錬した。鬼神殿は何個か過剰精錬を成功させたようだが、私の方はレベル3以上の武器ばかり精錬していたせいか、ほとんどがばらばらになってしまったよ。なかなか難しいものだね! ――しかし、その難しさこそが楽しいと思わないかね?】

イズルードにて

【過剰精錬を楽しんだ後、鬼神殿の申し入れでイズルードダンジョンに赴く事になった。私はガヴリエル殿から贈られた風ダマスカスとクアドロサハリックナイフを携えていったのだがね、その威力は私の満足できるものだった。左手のブースターがナイフであるため、左手のダメージには少々難があるが、カマイタチよりは数倍上等だろう】

鬼神殿と協力

【この時、鬼神殿はこちらの事情が分かっていたのか、もしもフェンカードが出たら私に譲渡してくれると言ってくれた。これは大変嬉しい事だったと記憶しているよ。ただ、カードが得られる労力が少なくなることに喜んでいるのではなく、高価なアイテムを無料で他人に譲れるというその心に喜びを感じだのだよ】

【なかなか、そう割りきれる人間はすくないのでね。この手の問題については、私も頭を悩ませているよ】

半漁人相手のダメージ

【半漁人相手にもなかなかの威力で満足したよ。いい武器だ。――となると、次に欲しいのは防具だろう。たしか、魚系からのダメージを減少させる頭装備があったはずだが……それがあれば、かなり長くここに留まれるだろう】

Azさんと再会

【さて、ギルド狩りの時間が迫ってきたので伊豆を辞し、鬼神殿と別れてミルク前に行ったのだが……そこで、Az殿と再会してね。ハイウィザードとなった彼の姿を見させていただいたよ。服は白タキシードでぱりっとしてていいと思うね。ただ、汚れたらクリーニング代が高くつきそうなのが怖いところだ】

口実でえーじゃないか

【そして、WWの同盟主であり、WWの誇るセージであるれがちぃ殿の登場を皮切りに、昨日の事について話あったのだが……れがちぃ殿はあけっけらかんとしたものだったよ。そこが彼女の魅力なのだがね】

【人間、どうにもできない事はある。特に思想面では、自分の形は変えがたいものであり、そこを指摘されたからといって簡単に意見を変えられるものではない。意見があわなければ、仲良くしなければいいだけの事だ。誰でも何人とでも仲良く出来ると言うのは美しいことだが――しかし、仲良くできない人もいる。それを分かっている事の方が重要だと私は思うね】

【そして、宴の時間がやってきた】

WWギルド狩り

【本日のWWギルド狩りにはくらら殿、ぼれろ殿、ルネット殿、れがちぃ殿、蓮奈殿、そして今回初めての参加となる夕霧猫殿、私の七人で騎士団の一階にお邪魔することにした。今回の狩り場選択には多少実験的要素が含まれている。騎士団には耐えられないという予測が成り立っているからだ】

【しかし、あえて今回は騎士団にした。今回の狩りで平気でいられるならば、騎士団は魅力的な狩り場であるからだ。また、夕霧猫殿に新しい狩り場を体験させてあげようとの意向もあった。彼は騎士団には一度も来ていない事が分かっていたからね】

騎士団一階

【騎士団での戦いはやはり厳しいものだった。特にライトワードには苦戦を強いられた。時々襲ってくる深淵の騎士については言うまでもない。一撃で唯一の前衛であるルネット君が葬られては、残りのメンバーは逃げ惑うしかないからね。ファイヤーウォールを使える人物が三人いたとしても、なかなかに難しい】

【さらには、途中でルネット君がログインしたまま席を外されてね。彼の体を護るために戦い続けたよ。そのうち、押し切られたがね】

男性陣は全滅

【それにしても酷いと思うのだが……男性陣が全滅したあと、女性陣は私達を助けてくれなかったよ。「男性陣は寝てろ」とは酷い物言いだと思わないかね? 確かに、人数は少ないほうが護りは固められるだろうが、そんなあからさまにほっとかなくても。私だってか弱い心を持っているのだよ。ハハハ】

戦いは続いた

【そのうち、女性陣も全滅を果たし、私がセーブポイントに戻って急いでこの場所に戻ってきて、全員助けたよ。ルネット殿も戻ってきたし、時には別のパーティーの人達に助けてもらったりしつつ、なんとか騎士団でしのぎを削っていたよ。――つまりは、私達には騎士団はまだ辛いところだということだがね。今後、当分の間は騎士団には行かないほうが無難だろう】

清算の時の写真

【騎士団から帰ってきて清算をし、くらら殿が新しく支援プリを作るということでノービスを作ってこられた。WWのプリースト不足を見かねての行動だったらしい。くらら殿には感謝の意を表する。やれやれ、彼女には頭が上がらんよ】

【そして、クシェン殿とAz殿が溜まり場にやってきた。溜まり場にはこれまで以上の活気があったよ。人がいるという事だけで活気付くと言うのは現金なものなのかもしれないが、私は嬉しかった。WWというギルドがここまで人を集めるギルドになったことにも喜びを感じているのだがね】

プロ南でテロ

【その後、ギルド攻城戦を前にしてプロンテラの南の露天通りにてテロが起こった。もはや風物詩と言っても過言ではないほどになっているね。まあ、その場が重くなることを除けば、特に被害が出るわけではない。もう少し楽しんだらいいのではないかと思うが、私のような意見の人は少ないようだ。人間、心にもっと余裕を持ちたいものだね】

【さて、ギルド攻城戦を前にしてとある連絡が私の元に届いた。ちょっと忙しいことになりそうだ】

【中編に続く】