最近は沈没船から外に出て行く事もまあまあ多くなった。
外に出た際には知人には会っておきたいものである。
二週間ほど顔を見ていない。
願いが通じたのか、ログインするとすぐ隣に知人がいた。
加也乃さんの隣のGMさんとは先週の鈍器祭りで会っているので一週間ぶりである。
この手記、好評なようで良かったと思う。
さて、再び沈没船へと舞い戻るために、底を突いてしまったHSPを買う為に露天市へと繰り出す。
露天市は今日が土曜日であるためか、稀に見る盛況さであった。
HSPを安売りしている露天を探すが、看板にHSP販売中と表記している露天ではどこもかしこも売りきれていた。
こういう時は、隠れたお店を探さねばならない。
探す傍ら、市場の様子見を行なった。
ウィスパーカードは最近値下がりして来たようだが、まだまだ高い事実は変わらない。
ここで初めて、まだ絵の描かれていないカードがあることを知る。
オリデオコンなどの相場もチェックした。
やはり、ある時期を境にして暴落したのは確かなようである。
そのほか、sマントなどを見て廻った。
やはり、僕が購入した2.8Mのsマントは非常に安い部類であったらしい。
ありがとう2.8Mで売ってくれた商人さん。
ようやく隠れHSP露天を発見。買い占めた。
沈没船に戻ってきた僕は、狩りを始めた。
最近はタイマンでならミミックと渡り合えるようになったため、第二層にも進出する頻度が多くなった。
今日は第二層入口にミミック一体とウィスパー四体が固まっており、不利な状況ながらも攻撃→ウィスパーの攻撃で発見→第一層に戻って回復→突入を繰り返して勝利を収めた。回復剤は全て底を突いたが。
なんかでた。
……ダイバーゴーグル、微妙。
目のでかい怪しい変態にしか見えない。
もう一度中に戻るとき、男アーチャーが警告看板を出していた。
彼はAFKをしておらず、僕は彼にお礼を言った。
しかし、この時、僕の脳漿には「これだ!」というアイディアが浮かんでいた。
小規模ながらも悪の所業であるが、自分の利益のためにも止むを得まい。
計画を実行するには準備が必要である。準備が整うまではおとなしくしていよう。
ともかく、禿がいないので例の小部屋にて荒狩りをする。
さてそんな折、またも地味に経験値が溜まっていた。
しかし、こんなところで地味にレベルが上がっても嬉しくはない。
どうせなら、この後にある鈍器祭りでレベルを上げたい。
しかし、目の前にはヒドラの大群がいるのである。倒せばカードが出るかもしれない。
救いは、まだ99.9%でないことである。
数匹倒したところで0.1%は上がらないだろう。
そう踏み、経験値の溜まり具合を見つつヒドラを倒した。
思えば、僕はウィスパーたちを虐殺して来たわけである。彼らはただ生存本能に従って襲い来るわけで、僕はなんという悪人なんだろうかと考えてしまう。彼らだって生きたい筈なのである。誰も死にたくはない。
しかし、僕は自分の利益のためにこの沈没船のモンスター達を虐殺している。僕も殺される事はあるが、しかし優位なのは明らかに僕の方である。むしろ、保護するのがこちら側の立場ではないだろうか。
彼らもこんなにも拳を振り上げて抗議しているではないか。僕に彼らを殺すことなんて出来ない。
とか考えていたら鈍器祭りの時間になったので、これ幸いと沈没船から出た。
さーて、殴ろう殴ろう。