塊素第一情報区画

十一月一三日:前編  [市場チェックと業を背負う者]

 最近は沈没船から外に出て行く事もまあまあ多くなった。

 外に出た際には知人には会っておきたいものである。

 二週間ほど顔を見ていない。

 願いが通じたのか、ログインするとすぐ隣に知人がいた。

お久しぶりですw

 加也乃さんの隣のGMさんとは先週の鈍器祭りで会っているので一週間ぶりである。

ワーイヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノワーイ

ブンブン ヾヾ(^-^) ありがとぉ♪

 この手記、好評なようで良かったと思う。

!Σ(・□・ )

 さて、再び沈没船へと舞い戻るために、底を突いてしまったHSPを買う為に露天市へと繰り出す。

 露天市は今日が土曜日であるためか、稀に見る盛況さであった。

自分のキャラが見えない

 HSPを安売りしている露天を探すが、看板にHSP販売中と表記している露天ではどこもかしこも売りきれていた。

 こういう時は、隠れたお店を探さねばならない。

 探す傍ら、市場の様子見を行なった。

ウィスパーカード

 ウィスパーカードは最近値下がりして来たようだが、まだまだ高い事実は変わらない。

ただいまお絵かき中

 ここで初めて、まだ絵の描かれていないカードがあることを知る。

 オリデオコンなどの相場もチェックした。

 やはり、ある時期を境にして暴落したのは確かなようである。

需要の割には安い?

 そのほか、sマントなどを見て廻った。

sマント3.1M

 やはり、僕が購入した2.8Mのsマントは非常に安い部類であったらしい。

 ありがとう2.8Mで売ってくれた商人さん。

発見

 ようやく隠れHSP露天を発見。買い占めた。

沈没船

 沈没船に戻ってきた僕は、狩りを始めた。

 最近はタイマンでならミミックと渡り合えるようになったため、第二層にも進出する頻度が多くなった。

 今日は第二層入口にミミック一体とウィスパー四体が固まっており、不利な状況ながらも攻撃→ウィスパーの攻撃で発見→第一層に戻って回復→突入を繰り返して勝利を収めた。回復剤は全て底を突いたが。

何か出た

 なんかでた。

横

斜め

正面

 ……ダイバーゴーグル、微妙。

 目のでかい怪しい変態にしか見えない。

危険だよ~

 もう一度中に戻るとき、男アーチャーが警告看板を出していた。

 彼はAFKをしておらず、僕は彼にお礼を言った。

 しかし、この時、僕の脳漿には「これだ!」というアイディアが浮かんでいた。

 小規模ながらも悪の所業であるが、自分の利益のためにも止むを得まい。

 計画を実行するには準備が必要である。準備が整うまではおとなしくしていよう。

 ともかく、禿がいないので例の小部屋にて荒狩りをする。

くすくす

ふっふっふっふっ

 さてそんな折、またも地味に経験値が溜まっていた。

あと少し

 しかし、こんなところで地味にレベルが上がっても嬉しくはない。

 どうせなら、この後にある鈍器祭りでレベルを上げたい。

 しかし、目の前にはヒドラの大群がいるのである。倒せばカードが出るかもしれない。

己との戦い

うおおおおおおお!!

 救いは、まだ99.9%でないことである。

 数匹倒したところで0.1%は上がらないだろう。

 そう踏み、経験値の溜まり具合を見つつヒドラを倒した。

到達

怖くて殴れない

 思えば、僕はウィスパーたちを虐殺して来たわけである。彼らはただ生存本能に従って襲い来るわけで、僕はなんという悪人なんだろうかと考えてしまう。彼らだって生きたい筈なのである。誰も死にたくはない。

 しかし、僕は自分の利益のためにこの沈没船のモンスター達を虐殺している。僕も殺される事はあるが、しかし優位なのは明らかに僕の方である。むしろ、保護するのがこちら側の立場ではないだろうか。

抗議をするウィスパーとパイレーツスカル

 彼らもこんなにも拳を振り上げて抗議しているではないか。僕に彼らを殺すことなんて出来ない。

 とか考えていたら鈍器祭りの時間になったので、これ幸いと沈没船から出た。

 さーて、殴ろう殴ろう。