塊素第一情報区画

十一月 八日  [九年前のあの日]

 定住していると、いろいろな人たちに出会う。

 ありがたいことである。

 ウィスパーが沸く例の小部屋に禿がいなかったのでこれ幸いと狩りを続けていたら、唯一の出口の方に禿が出没してしまい、部屋の奥に閉じ込められた。

たすけてー

 結局、かわし切れずにハエで逃げた。

 最近はこの小部屋に限らず、沈没船全体を歩き回っている。

船長に出会ったら、逃げる!

 ぐるぐる廻ってきたところで例の小部屋に戻ると、女アサシンがモンスターに囲まれており、しかもぶっ倒れた。

 僕も次の瞬間に集中攻撃にあってしまった。

二人とも倒れる

 「なむ~」と倒れている女アサシンさんに言われて返事をし、外に戻ると女アサさんもそこにいて、しばらくこの沈没船に関して喋っていた。

ヽ(´▽`)/

彷徨う者のことです

AGIアサです

クリアサも微妙だよ

 彼女と別れたあとは再び沈没船へ。彼女もしばらく沈没船にいるようである。

ウィスパーを狩る

禿不在中

 禿がいなければこっちのもんである。

ヒドラをまとめて狩る

最後は禿が

 しかし、禿がでれば即退却。こればかりは仕方がない。

 荷物も重くなっていたので、外に出てアイテムを売却しているとさっきの女アサさんも戻ってきた。

おかー

地震

 なにやら、地震があったらしい。

おかー

地震

 九年前の阪神・淡路大震災。僕もその恐怖を味わった。

おかー

地震

 ここで、彼女は次の瞬間に、

おかー

 九年前に小学五年生、つまり十一歳に九歳足して二十歳、という計算を一瞬でやったのかと思ったが、そうではなかった。

同い年(*^^*) フフ

 どうやら、彼女もまた九年前、小学五年生であったらしい。

 その後、誕生日の確認と今年の誕生日の状況を語り合ったりした。

♪♪♪ d(⌒O⌒)b♪♪♪サンキュ

 この後、ギルドメンバーの勧誘を受けたが、僕は自分のギルドを潰すつもりはないため、その申し出を断った。

 そろそろ、ソロギルドを辞めようかなぁ。