鈍器祭りのこともあり、会場であったピラミッドにて狩りを行なう。
経験値はそれなりに入るのだが、アクティブモンスターの多さとちょっと強い敵がいるため、回復アイテムは湯水のごとく消し飛んでいく。財布と相談すれば、そんなにおいしい狩場でもないようだ。
財布の紐を固く結ぶためには、節約が必要である。回復はアイテムばかりに頼らず、敵の来ないところで座って時間をかけて回復する。
そして、座っていると面白い物を見た。
ペコナイトがマップの境を行ったり来たりしているのである。
僕が枝を持っていたら即座に息の根を止めてやるのだが、残念ながら一本も持っていない。
とりあえず、無限ループに陥ったらしいBOTを暇つぶしに観察していた。
そうして、大体全回復した辺りで昨日のアサシン希望君から連絡が入り、会いに行った。いろいろとシーフ、そしてアサシンの心得を語ることにする。
待ち合わせ場所にて「人待ちw」とチャットの看板を立てていると、なにやらそばにいた女プリさんが近寄って来て僕の隣に座り、ハートエモを連発しだした。一体何事か。SSを取り忘れたのが悔やまれる。
どうやら、暇であったのと、僕がソロギルドであることに興味を惹かれたらしい。
その後、アサ希望君と会い、確認作業をすることにする。現在のステ振りとスキル取得状況、アイテムとお金の管理、ソロで敵を狩るときのシーフの鉄則、パソコンの小技などをいろいろと教え込んだ。
その後、初心者にはありがたいスキルでHPを回復する「応急処置」スキルの収得を手伝う。
この後、彼は現実世界で急ぎの用があるらしく、ここで別れることになった。
僕は再びピラミッドへ。
ピラミッドのBOTがいた辺りに行くと、BOTはもう居らず、女クルセイダーさんがいた。ので、その人にここでBOTがアホなことをやっていたと教えると、
どうやら、彼女もまたBOTを目撃したらしい。
妙に会話が弾んだので、いろいろと会話をした。
彼女はおそらく中の人も女性で、ネットゲームはROが初めて、ROは二ヶ月程度だという。BOTを初めて見たとき、「そんな技術があるとは! なんでもできるもんですねw」と素直に驚いていた。
会話をしていると、いろいろな人が足を止める。
下のプリさんはβ時代(ROがまだ試験段階で、無料で開放されていた時代。この時からROに携わっている人の強さは推して知るべし)からいたようである。猛者というやつだ。
ソロギルドという物はROにおいて割りと受けのいい存在であるらしい。
次に止まった女プリさんはなにやら語る人だった。
なにやら他のネットゲームもしている方であり、そっちの方では小学生や中学生が目も当てられない馬鹿らしい論争を繰り広げているのだと言う。
いろいろあるようである。
そして彼女は去っていった。僕らもそろそろ狩りに行くことにする。
今日は日曜、ギルド攻城戦の日である。
本日も多くのギルドが己たちの城を得るために戦い続けたのである。
僕には関係ないが。
ゲームの終わりにマミーのカードが出た。記憶によればかなりのレアカードであるはずである。
地道にやれば出るものである。