十月二四日、土曜日の話
何をしに生まれてきたのか?

 少なくとも、働くために生まれてきたのではない。

[◆]何をするべきか

 あまり家にへばりついているのも家族の心象が悪いので何をするでもなく、街に出た。ひとまず神社に向かって五百円玉を投げ込みながら思う。「何をしに生まれてきたのか?」

 生まれてきたからには何かでかいことをしたいものである。いや、大きくなくてもいい。自分のしたい事をしたい。おそらくは全ての人はそう思っているはずだし、その大半の人が他の人間に負けて夢をうばれていることを僕は知っている。他の人間なんかいなければ、自分を邪魔する人間がいなければ、もっと自分は幸せでいられたはずだ、と思う人間なんて五万といるだろう。

 世の中で幸せな人間は、自分のしたいことを見事にこなした人間ばかりである。そして、不幸せな人間はやりたいことがあってもそれに向かうための努力をすることが出来ない。競争に負けるよう、あらかじめ欠陥が仕込まれているのだと言う考えも出来なくはないほどだ。競争に負けた人間は競争に勝った人間の歯車として動くしかない。そういう思いを持てば頭に浮かぶのは自分の父親だったりするわけで、うちの親父も他にやりたいことがあったんだろうなぁと聞いたことはないが思う。

 僕のやりたいことって言ったらもう何回も何回も何回も言っているが、世界群歩行者達の設立である。が、友達も両手で足りるほどしかいないのにまともな組織を作れるのかという万人が思う疑問が僕にもあるわけで、生活基盤の確立すらも現在はとても怪しい。

 まあ、あまりにも世間知らずであるところはあるだろうなぁ……。今の状態からどのようにしたら僕の望む環境を手に入れられるのか、ね。


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