八月一六日、日曜日の話
大阪南港へと魚釣り

 昨日に引き続き、友人KとさらにFを加えて魚釣りです。

[◆]大阪南港

 一年前の八月三〇日にも、大阪南港に来て魚釣りをしていた。僕の携帯電話に残っていた一年前のメールが物語っている。ちなみに、メールは二年前の八月から残っているのだが、さてこれはメールのやり取りがそうない、と言うことになるのであろうか。

 今回の集合時刻は午後十二時である。昨日は割と遅くまで起きていたのでありがたい。あれだけ歩き回ったのだから早めに寝るかとも思ったのだが、あまり寝なかった。大阪の梅田に集合し、地下鉄四つ橋線に乗って大国町回りでフェリーターミナル駅へ。ちなみにこのルートは遠回りである。それに気がついたのは大国町を過ぎたあたりだが、御堂筋線に乗って本町で乗り換えて進んだほうが近かった。

 地下鉄から無人電車に乗り換えてフェリーターミナル。港近くの電車ってなんだか無人電車が多い気がする。コミケが行なわれているビッグサイト付近も無人電車が通っている。そういや、今日はコミケ三日目。二日目が大変だったようなので、今日はさらにひどいことになっているだろう。二日目の様子はまとめサイトで簡単に読んだが、炎天下の中の待ち行列でゲロを吐く人、そこから友好関係を結んだ人たち、日照り傘の先で目を刺された人、財布を拾った人、財布を落とした人、待ち行列に切れて殴り合いが始まり、人気サークルさんの主の髪の毛が毟り取られたとか売り切れたとか、色々あったようである。さて、今日はどのようなことが。

 フェリーターミナル駅からはバスに乗っていくのだが、バス停はこの近辺のバスの発着駅であるため大きくスペースをとられている。そして、そのスペースの真ん中には――アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」エンディングテーマ、「ハレ晴れユカイ」の曲を流しながら躍る若い男女が! 何者だこいつら。なぜここでハレ晴れ。なぜここで。

 友人Fはすでに到着しており、踊る集団からは直接見えないところにあるベンチで僕らを待っていました。集団の傍にいるのが居た堪れないそうで。気持ちはよく分かる。自分達が乗るべきバスはあと一〇分ほどで来ることを確認し、友人Fとは僕の仕事の関係でパソコンについての話をしていました。Kは僕が梅田にて暇つぶしに買った「子供は話し方で9割変わる」という本を読んでいました。彼は教師なので子供がらみの話には興味が強いようです。

 バスが来る頃には踊る集団はいなくなっていました。バスに乗り込み、Kから書評を聞きつつなん南港へ。Kに言わせると実に当たり前なことしか書いていない上に書いてあることに矛盾がある場所があって、早い話書きたい様に書いているだけではないか、とのこと。僕は最初の数ページしか読んでなかったのですが、書きたい様に書いているってところには同感である。意見を押し付けがましく書いてあるので。

 南港に着き、さっそく小売店で釣竿を借りました。僕は自前の釣竿があるのでそれを使用。祖父から譲り受けたものですが、そろそろもう少し大きい釣竿を買ってもいいかもしれない。釣り方は針の先に餌をつけるものではなく、小さい餌を籠に詰めてばら撒きつつ疑似餌をたらして食いつくのを待つ方法です。釣り針などは去年勝った者を再利用しました。ただ、針については再利用するべきではなかったかもしれない。保存のために針をセロハンテープで保存していたのだが、剥がす際にいくつかの針の疑似餌部分がはがれてしまった。ただ針がぶら下がっているだけで食いついてくれるだろうか。

 海を眺め、時々写真を撮り、魚を釣ったりゴミを釣ったり。潮が満ちてきて足元の鉄網から海水が噴出してそれを浴びたりとか。

 満潮は午後六時半頃らしい。その頃にはあらかた餌を使い果たしていましたので、完全に使い切ったのを確認して撤収。最後に派手に海水を浴びたりしましたが、つつがなく終了いたしました。手についた餌のにおいが洗っても取れない……。

 本日のスコアです。

  1. F 一〇匹+吊り上げられなかった中型の魚
  2. K 三匹
  3. 僕 一匹+自分自身。

 針が手のひび割れている場所に引っかかりましてねぇ。引っかかって痛い。さおを立てかけようとして痛い。そのさおが倒れて激痛。痛かった……。

 帰りは駅まで歩く、と言う案もあったのですが、途中まで歩いてバスのほうが足が速い、と言うことになって途中のバス停からバスに乗り込みました。

 さて、次は夕食です。

[◆]酒と言ったらまずビール

 夕食を食べる場としてKに勧められたのは某場所にある中規模の焼き鳥屋でした。全品が一定の値段で保たれているこのお店、実は勧めたKですら入った事がないというお店でした。とりあえず座ってメニューを見てお酒と二、三品頼みました。少し店員さんが変な顔をしていたのが気に掛かり、メニューを確認してはっと気がつく。この店の焼き鳥は一人前で串二本です。つまり、一度にぱぁっと頼んで食べるのがいいらしい。

 気がついてから、怒涛のごとく頼みました。KとFが驚いてますが気にすることはありません。なんなら、この晩御飯の飯代はすべては僕が支払おう。それぐらいの手持ちはある、と思う。

 次々届けられる焼き鳥をばかすか食べ、時々KとFにもすすめ、最後には「まだ頼むのか」とあきれられましたが気にしない。とにかく食べました。お金を使う瞬間なんて、友人との会合時ぐらいしかありません。

 さて、お酒も入ってきていろいろしゃべってましたが、気になる話を一つ挙げて細かく書きます。

[◆]組織論

 Kに言わせると、組織とは鋳型そのもののことを指すらしい。中の人がどれだけ変わろうとも動いていくのが組織である。人が換わったり抜けたりするぐらいで崩れるのは組織ではない。

 一理ある。確かに人が抜けたりトップが変わったりする程度で霧散したりするのは組織ではなく、集団と呼ばれるだろう。元は全員がばらばらの理念を持つが、利害が一致して一箇所に集まった、と言うようなものである。利害がずれるとばらばらになる。それは組織とは呼ばない。

 しかし、現実社会において人が抜けたりトップが変わっても変化しない組織はどこにも見当たらない。日本の最大組織と思われる政府だってい今や自民党から民主党に換わろうとしている。その結果、今までの組織は解体されて新しい組織が組み立てられる。Kはこれを組織の崩壊とは言わないかもしれないが、トップが替わることで確実に組織は崩れるのである。うちの会社は社長がいなくなったら速攻で崩壊しそうである。うちの会社の場合は確かに組織と言うよりは集団ではないかと思うが、上下関係がある以上は組織であると考えてよいのではないか。

 上下関係、つまり命令系統を持って動く集団を組織と呼ぶのだと思う。人が変わっても動く集団を組織と呼び、人が変わる程度で崩れるような集団は組織と呼ばないと言うのはいささか乱暴であろう。トップが変われば全体が変わる。トップになりたがる人間が出てこなければ、全体が崩壊する。それが組織である。

[◆]カラオケ

 夕食後は短い時間ではあるがカラオケで楽しむことになった。二時間半、三人で回しながら歌ったのであるが、Kはアニソンなしの有名どころの歌を歌い、Fは一人カラオケで鍛えた喉を使いかけ離れたうまさでアニソンやJ−POPの歌を歌い、僕はほとんどアニソンと言う状況で、履歴を見れば何か別の色を持った人間が混ざっているような雰囲気をかもし出している。ちなみに、「ハレ晴れユカイ」は歌わせていただきました。意外とさび付いていた。カラオケ自体久しぶりだしなぁ。

 ジュースを飲みまくり歌いまくり、二時間半を楽しく過ごさせていただいた。ちなみに、三人で二時間半だと微妙に歌いたい歌が残る模様だ。三時間ぐらいがいいのかもしれない。

 午後十一時ごろに解散、僕は零時前に家にたどり着いたのであった。なかなか面白い二日間だった。

 次の三日間も休みであるが、買い物以外に予定はない。休むことにしよう。


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