五月三一日、日曜日の話
第二次ハードディスクトラブル

 パソコンのトラブルで半日が潰れました。

[◆]第二次ハードディスクトラブル

 金曜日辺りにグラフィックドライバを更新するついでにいくつかのハード関係のドライバを更新しました(イーサネットドライバとか)。で、その時にハードディスクの RAID ドライバ(※1)も更新したのですが、その際、既存の RAID が崩れてしまい、本来は一つと見なされている二つのハードディスクが別々のものとして扱われていました。

※1 RAID ※※※※※※※※※※※※※
 RAID は 0 〜 5 があってそれぞれ短所と長所があるが、一般的に RAID といったら タイプ 1 の二つのハードディスクにまったく同じデータを書き込む方式のことを言う。別名ミラーリング。片方のハードディスクが故障しても、もう片方からデータを復旧できる。コストよりもデータを重視する方にお勧め。ただし、別にハードディスクが壊れてないのに RAID が突如として崩れるとかなり面倒な目に遭う。これは他のタイプもそうなんですけどね。
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 そのことに気がついたのが土曜日の夜。パソコンの不調にあってパソコンを再起動した時に RAID エラーが出ていることに気がついた。いつもはパソコンはスリープ状態においているからこのことに気がつかなかったんです。

 と、いうわけでまずはハードディスクの中身を別のハードディスクにバックアップを取りました。第一次ハードディスクトラブルの際にはこのバックアップを取らなかったために数多くの貴重な音楽ファイルを失うといった残念なことが起きてます。閉鎖されてオリジナルの音楽ファイルの配布をやめてしまったサイトさんの音楽とか! 容量の都合で古い音楽の公開を終了してしまったサイトさんとか! 実に惜しい……。

 次に問題を起こした RAID ドライバを削除。このドライバが残っていると RAID を組みなおした後に再度崩れかねない。

 それでは、とパソコンを再起動し、BIOS 起動後に RAID システム設定画面に入り、再設定。崩れてしまっているミラーリング関係を一旦解消して再設定し、Clear Disk 命令は「N」で行なわないようにした。第一次ハードディスクトラブルはここで「Y」にしたためにハードディスクがクイックフォーマットされてしまい、またデータのサルベージの方法についてよく知らなかったことからデータも次々壊れて救出不可という結果になってしまった。今回は大丈夫。

 設定が終わって OS 起動。 Vista の起動画面の緑のバーが流れる画面になり、一旦暗くなって、ログイン画面が――何時まで経っても立ち上がってこない。 RAID を組みなおしたので何かハードディスク間のデータのコピーでも行なわれているのかと思ったが、システムディスクではないハードディスクの話なのに OS の起動が止まるなんて事あるだろうか……。

 十中八九、RAID ドライバを削除したことに問題があるのだろう。セーフモードで起動を掛けたが、ハードディスク関係のシステムファイル読み込み時点で処理が止まってしてしまうようである。こうなるとパソコン単体で起動することができない。

 OS インストールディスクを探し出して挿入し、インストールディスクから OS を起動(※2)。画面中央にでっかく表示された「今すぐインストール」のボタンではなく、画面左下に小さく表示されている「コンピューターの修復」をクリック、とりあえず起動チェックをして何の問題も発見されませんでしたとか腑抜けたメッセージを見、まあチェックしている起動時ログが正常に起動している時のデータなんだから当たり前だと思いつつ、復元ポイントまでシステムを戻すよう指示。再起動。

※2 インストールディスクから OS を起動
 一般的にいうパソコンにインストールされる OS ではなく、パソコン用 OS をインストールしたり、何か障害が発生したパソコン OS の修復を行うだけの単純なもの。これでも OS といえば OS である。本来、パソコンは内蔵されているハードディスクから OS を起動するが、 OS が起動できない状態にあると自分自身では修復することができない場合がある。その場合は別の OS から修復してもらう必要がある。
 後から考えると、OS 起動直前に選択できる起動モードに「前回正常起動時の状態を復元する」という項目があったはずなので、別にインストールディスクで修復指示を出さなくてもよかった気がする。
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 これでなんとかログイン画面が起動してパソコンそのものが元通りになった。しかしトラブルの火はまだまだ消えてはいなかった。

 まず、RAID を組みなおした際に、 RAID が崩れていることに気がつくまで使い続けたハードディスクをメインディスクとして設定しなかったらしい。二、三日の作業データがない。まあバックアップがあるので問題はなかろうととりあえず今入っているデータを削除しておこうと削除を掛けた。そしたら、冷やかしのフォルダで「ディレクトリが空ではありません」と言う旨のエラーが表示され、ファイルを削除できなかった。どうも、もう片方のハードディスクに存在している二、三日分の作業データが邪魔しているらしい。

 ディスクチェックと不良セクタの修復処理を掛けてみる。この処理には時間が掛かるので栄養剤や洗顔剤やオレンジジュースを買いに行き、帰ってきてチェックが終わっているのを確認、改めて削除を試した。でも駄目だった。こうなると取れる道は一つである。

 あのとき、RAID システムとはこれをしないためのもののはずなのに……と思ったものである。ハードディスクのフォーマット開始。相手は 500GB ハードディスクなのでこれが滅多やたらと時間が掛かる。三時間ぐらい掛かるだろうと予想するが、まあもともとシステムディスクではないため、パソコンを使う上では何の支障もなかったりする。ビバ多段ハードディスク体制。ハードディスクを中に四個、外に一個持っているのは伊達じゃない。

 一時退避してあるデータを完全なバックアップとして DVD に焼きつつハードディスクのフォーマットを待ち、完了したらバックアップファイルを入れなおしてトラブルは全て解消された。やれやれ。もう午後十一時ですか。

 やはり、でっかいハードディスクも考え物だなと思いつつ、ようやく本日の作業を開始したのでした。明日月曜日なのに、早速睡眠不足か……。