二月一三日、金曜日の話
なぜ、お前は明日休みなんだ?

 R関係者は明日も仕事らしい。

[◆]用がなくても明日来い

 Rの仕事関係者は明日も仕事らしい。そして、Rの仕事関係者ではなくなった僕は休みである。同僚の疲労は目に見えて色濃い。そりゃ、帰り際に僕に対して「なんで明日、君は休みなのか」と問われるのも非常に良く分かる。逆の立場だったら……僕からは問うことはなかったかもしれないなぁ。本来ならば、今の立場は逆転していたはずなのだ。僕がRの仕事を引き続き受け持ち、同僚はとっくにRの仕事から離れているはずだった。それがどういう了見で僕のほうが裂きにRから離れてしまったのか、分からないものである。

 僕が先にRから放れることになった理由は、正確にはわからない。上の人たちが何か相談した上での決定であることは知っているが、その正確な理由は僕たちには不明である。一説には僕の資質、個性と言うものが上司にとってかなり不快なものであったらしいというのがある。僕を管理していた上司が僕の管理を嫌がったらしい。ミスも多いし仕事も遅い。ゆえに使い物にならないと判断されて切られた。筋は通っている。

 そんなわけで明日の土曜日は僕は休みで同僚は仕事。ちなみに僕を嫌った上司は水曜日から日曜日まで海外でバカンスらしい(本当にバカンスかどうかはわからない。とにかく、日本国内にはいない、ということだけ伝えられている)。同僚の恨み辛みは推して知るべし。「何もやることないけど君も明日、会社に来い。居場所ないけど」と、同僚は冗談交じりに僕に語った。気持ちは良く分かる。ただし、僕のパソコン、なにやら上司が使うらしいので明日、僕が会社に行ったところでマジで何も出来ないんだ。「パソコンなくても出来ることがあるだろう」。そんなもんない。

 お菓子の差し入れでもしようかね。差し入れてすぐに帰ると。……それだけのために大阪に来るのもな……。

 もしも逆の立場であったならば、僕がどういおうが彼は会社に来る事はないであろう。僕も休むことにします。休める時は休んでおかないとねー。