一月三〇日、金曜日の話
もう駄目だ

 ミスを連発し始めた。もう駄目だ。

[◆]能率低下、注意力低下、思考力低下

 仕事の話ではあるが、修正しても修正しても、ミスがどんどん出てくる状態になっている。修正したところからもミスが出るのだから、相当危ない状態になっている事は間違いない。掛けている時間の割りに良い結果は得られていない。

 さて。

 昨日の帰り際の話であるが、うちのタバコを吸う人が、喫煙室にて向こうの担当者と話す機会があったと言う。それによれば、向こうも仕様書の出来が悪い事は認識しているらしい。開発の遅れが出る理由に仕様書の問題が入っている事はわかっているようだ。ついでにこういうシステムを作ったことがないそうで。さらには、開発システムを最終的に使う客についての情報が得られた。どうやら、今回のシステムの使い手はお客さんの子会社であるらしい。その子会社は上層部が親会社からの天下り連中で固められており、社長が変わるたびにシステムの変更が掛けられているらしい。旧システムとは言え、歴代のシステムではないわけだ。今回も例のごとく社長が変わってシステムの変更となり、僕たちに仕事が来たわけだが、どうにも未だに仕様変更がその客から出されているらしい。つまり、大本から揺さぶりがあるわけでその揺さぶりが設計書を書いているところ、つまり僕の出向先に伝わり、またここでブレが増幅されて僕達に届いているわけだ。やはり振り回されるわけね。

 仕様変更を指示されると納期が延びることを客はわかっているのだろうか。雰囲気を読むにわかっていないような気がする。納期は延びない。

 現場も辛い状態だ。僕はもとよりミスが多いし、同僚はインフルエンザを引きかけているし、上司は仕事と僕たちの管理と進捗会議で疲れてしまっている。日曜日は休む腹積もりらしいので、一日中休み続けることだろう。僕も寝ていたい……が、スーツ買いに行かないとなぁ。今のスーツ、かなりボロボロだし。

 明日も仕事である。なにやら、うちの会社の社長が毎月行なっている勉強会がどうのという連絡をしてきたようだが、暢気にやる必要性を感じない勉強会に出ている暇はない。上司が突っぱねた。

 あー、何時まで続くのかな、これ。

[◆]土砂降り

 出向先を出ると雨が降っていた。それもかなりきつい状態で、僕は傘を持っていなかった。そういうわけで、傘を差さずコートの厚みを頼って外へ。全力でぬれて行くが、コートは水を通さず、セーターを着ているので寒くもない。足元がぬれて行くが気にしなければどうということもなく、傘を差した同僚としゃべりながら地下鉄まで歩いたのである。まあ、たまにはこういうことがあっても良いだろう。

 時刻も遅いので電車の中がすいていたのは幸い。もしも電車の中が人がいればコートを脱いで手に持っておかなければならないところだった。コートを着たまま帰路へ。京都に戻ってからも雨は降り続けており、ぬれながら家に帰った。

 ぬれたコートやスーツを部屋の中に干して夕食を食べ、風呂に入り、チャットシステムを作ってゲームをして午前三時前に就寝。明日は十時から開始ということで平日よりも一時間ほどゆっくり寝れる。

 やれやれ。