一月二七日、火曜日の話
また怒られる

 上司の激怒理由:命令違反。

[◆]指示していないバグ修正をするな

 バグがあるとプログラムは正常に動かない。バグがあってもその部分を使用しない処理では表に出てこない。正常に動かないだけで処理を続行するものが大半だが、中にはプログラム全体がエラーを起こして止まる物もある。そして、バグがあれば修正するって言うのが基本なわけであるが、今回はこれで起こられてしまった。今の仕事は基本が通用しないのである。なんともすれば、納品済みのものなので。

 一度納品されたら、バグとして修正を求められたものしか修正できないらしい。目の前にバグがあってもすぐには修正できないわけだ。必ず上司の判断がいる。なぜならば、バグ修正には時間が掛かるし、人件費も掛かる。ついでに既に動作チェックをされているものを無断で修正されるとテスト時と違う動作をすることになる、と言うわけだ。既に目の前のプログラムは僕が作ったものでありながら、僕に管理権はない。

 で、管理権がないのを無視して修正をかましたわけだ。難しく言えば越権行為って奴だね。

 さて、僕の中での今回の問題点は、実は僕が越権行為をしたことではない。「こんなことばかりされたら仕事を回せない」と言われて心のうちで「ちょうどいいかなー」と思っていることである。会社を辞めることに魅力があるのだから、むしろ回してもらわないほうがいい、という気分になるのである。会社に期待できないからモチベーションが低い上に、命令違反と言いつつ、上司が「言ったつもり」の部分がそこそこある。つまり、説明不足。そんな事言われたっけ? って部分がかなりあるのである。録音しているわけでも紙に書いているわけでもないから確認しようがなく、立場が弱い僕としては「忘れてました」と言うしかないのであるが……本当に僕が忘れているのか、そもそも言われてない、説明されてないのか、どうにもわからん。紙に書いて欲しいが、僕から申し立てしたところで拒否されて怒られて終わるのが目に見えている。話は通じない。

 指示されていない場所を修正したのは確かに問題があるだろう。そこは僕が悪かった。納品前に修正するのが一番だったのだが……。それはそうとしても、あまりの不自由さに辟易するね。面白くないねぇ。

 「もしもあんたに部下が出来て、命令違反ばかりされたらどう思う!?」と言われた。僕が瞬時に思ったのが二つ。「若いね。元気だね」。こんな人間が企業の中で働こうとすること自体に少々問題があるのかもしれない。そんなわけで、部下を持ったときのことを考えると楽しみである。ま、部下ができる前にうちの会社には潰れて欲しいもんだ。早めにな。

 睡眠時間が毎日五時間程度で睡眠時間の負債が溜まってるんだよ……。


 これってあれかね、巷じゃ仮想的有能感を持っているとか根拠のない万能感を持っているとかって言われるのかね。出来もしないことをやろうとしているとか? つーか、出来る出来ないじゃなくてやりたいからやるだけに過ぎないはずなんだけどなぁ。あー、頭痛い。