十一月 八日、土曜日の話
イチノイカズイ殿との会合

 テンション上がってきた!

[◆]カラオケ−カズイ殿との会合

 本日はカズイ殿と会合を開くことになっています。予定は午前十一時に集合、カラオケ→モンスターハンターポーダブル2G→焼肉。昼飯? そんなのは僕らの予定にはないな。ちなみにモンハンはカラオケでやる予定。フリータイムで取るのであんまり時間は気にしなくていいだろう。

 若干遅れて集合場所にたどり着き、おなじみのカラオケに直行して歌い始める。昼時で他に客がいない。最近はそんなに歌を追いかけてないので前回よりもレパートリーがさして増えているわけでもなく、歌える曲を片っ端から。あいかわらずアニメに使われた歌とかニコニコで有名になった歌とかそんなのばっかりである。基本的に一般で普及している歌でピンと来るものがないんだよなぁ。

 ちなみに、カラオケボックスに行って少し楽しみなのが履歴である。最近の端末は前の人が歌った履歴が残っているから少し楽しみ……うわぁ、レパートリーかぶってやがる。これから歌う歌、履歴からそこそこ拾えるんじゃないか。……テニスの王子様は腐女子あたりですかいね。

 テレビの色調がおかしくて調整してもどうにも画面が紫がかって仕方ない。こちらとら机に腰掛けて歌っている状態だったり。採点を取るようにしてみればカズイ殿が歌う歌は基本的に上位三人が全て 99.999 点獲得していたりして勝てる気がしない。うまい人はうまいのだろう。

 ある程度歌って疲れたらモンスターハンターで協力プレイである。僕は既に中盤まで差し掛かっており武器や防具がとても強い。対してカズイ殿はようやく最初の最初をクリアしたところで武器も防具も何もない。さらにランクも1なので受けられるクエストは少ない。モンスターハンターはキャラクター自身のレベルと言うものは存在しない。代わりに武器防具を作り鍛えていくことになる。ので、弱い武器を使えば最初のモンスターだろうがある程度倒しにくくなる。動きが読めている分、こちらの攻撃を当てやく、向こうの攻撃をよけやすいだけで。

 そんなわけでクエストを着々こなしたり。ちなみに、僕の現装備で行ってみたらやっぱり目標となるモンスターを瞬殺してしまった。だめだこりゃ。とりあえず。モンハンの武器や防具についてレクチャーしたり金の稼ぎ方とか新しいフィールドについてとか教えたりしつつ、遊びふけったのである。

 ある程度遊んだらまたカラオケで何曲か歌った。あれだね、「夜な夜な夜な」が入っていることに気がついたのはとても僥倖だった。熱唱してやったよ! もう声とか壊れてる気がしたけど。

[◆]焼肉−カズイ殿との会合

 カラオケに満足したら次は焼肉である。本日の夕食はこれ。焼肉食べ放題!

 先に一つ。飲み放題はつける必要なし。一時間で五杯以上も飲むものかー。

 焼肉を食べながら最近の状況についてお互いに話し合った。まぁお互いにIT業界に身をおいてソフトウェアプログラムを作っている身であるが、ソフトウェアなんて趣味で作るもので仕事で作るものじゃないと言うところは二人とも同じ意見だったらしい。こんなもの、仕事でやったらへんてこなものになってしまう上に技術力の向上が遅れると言う弊害がある。自由に作れないと言うのは大問題なのである。コーディングの形式がほかの人に決められてしまって遊べない。またアホな仕様書を押し付けられて苦労が増えるばかりだ。エンドユーザーと自社の間に会社が二社ほど挟まっていて、もどかしいことこの上ない。

 さらに、会社の財力がないために技術力を持った人を新しく雇うことができないと言う問題を抱えているらしい。お互いの会社は。業務内容が同じなのに給料がよりいい会社なんてたくさんあるわけで、みんなそっちに行ってしまう。雇えるのは何も知らない新卒ばかり。新卒しか雇わないと言うのは、新卒から雇うと最初のうちは安い給料で仕事をさせられるからなんだろう。

 そして、会社の環境においてもここ最近、お互いに似ているところがあった。自身が好意を持っている人が仕事を辞めたり更迭されたりらしい。「話が合う先輩はありがたかったのになぁ……」とのことで、その後は黙々と仕事をするしかないのだろうか。

 会社の話以外では、僕が作っている小説投稿サイトやチャットシステムについて話したり。カズイ殿はチャットシステムの話をした時に詳しい仕様を説明して欲しい、と申し出てくれて、やはり流石だと思わせられた。仕事柄一般人よりは耐性があるとは言え、人と言うのはあまり自分に関係ないことには首を突っ込みたがらないもの。そこに切り込んでくれるのは僕としてもありがたい。

 で。焼肉の後にはまたどこかでモンスターハンターをしようということになっていたのであるが。どこでやろうかという話で。

 舞台はカズイ殿の自宅へと移ったのである。

[◆]カズイ殿の城−カズイ殿との会合

 カズイ殿の自宅に招かれた時にはなぜ、僕らは男と男なのかと言うことについてはまったく考えなかったのだが、とりあえずはじめてカズイ殿の家に招かれてテンションはぶっちぎりになった。カズイ殿にしてみても人を招くのははじめてらしい。

 少し都心から離れた郊外のワンルームマンション。カズイ殿によればあまり住人の質はよくないらしい。「マンションの部屋を借りる時は自分の希望する金額+一万円のところに行くように」と助言を受けた。

 実際に行ってみると聞いていたよりは環境はよさそう。見た目、普通のマンションである。中に入らばカズイワールド広がる部屋が。やはり、ワンルームマンションとなれば高床式ベッドがいいのだろうか。

 お茶を入れてもらった後に少しニコニコ動画でのファイナルファンタジー5青魔法縛りプレイ動画を見せてもらったりして、とてつもないプレイに手に汗を握ってしまった。スーパーファミコン時代に作られたドット絵のゲームでこのクォリティはなんだろう。現実では何の意味もない努力であることがとても残念である。

 そしてモンスターハンターでまた遊び、気がついたら午後十時だった。カズイ殿の家にお泊りだー。ふぉっふぉっふぉっ。

 幸いにしてカズイ殿の家にはカーペットが引いてあったので毛布一枚借りて自分のカバンを枕にして眠りました。別に布団の上でなくても枕がなくても通常服のままでも寝られる自分の耐性に感謝だ。

 明日に続く。