十月二五日、土曜日の話
おじいちゃんが倒れてた

 会社帰り、散髪行こうとしたらおじいちゃんが倒れてた。

[◆]着々と証拠収集中?

 本日は会社で恒例の社長との勉強会があり、会社に行ったわけですが。勉強会を進めてひとまず切りのいいところに差し掛かって休憩を取っているとき、社長のほうに電話連絡が入って社長は勉強会そっちのけで電話での連絡のやり取りを始めました。が、どうにもその内容が不穏です。どうやら、先週の全体会議での不祥事を起こしたのではないかと勘ぐった幹部の、実際の証拠を揃えつつあるらしい。「これで証拠が固まりますね?」とか追い詰める気満々のやり取りが続く。目の前で見ているこちらとしてはつまらないことこの上ないのであるが、会社としてはやっておかなくてはならないことなのであろう。後始末は実に不愉快であるが、やらないと片付かないというものか。

 勉強会はそれで半分潰れ、後は飯を食べてお開きとなった。あー、どうなることやら。問題の幹部はうちの会社の中枢のようなものだから、解雇となると相当混乱を招くことは間違いない。その混乱を乗り切れるだけの体力が打ちの会社にあるのかというと、僕の目からはかなり怪しいと言わざるを得ない。うちの会社、連携が取れているようで取れてないからなぁ。それでも成り立っているのは、連携が取れてない分、中枢となる人がまとめていたからだ。そのまとめていた人が今回の幹部なわけで。

 不況も不況だし、体力が足りないとなればなるべく仕事の速度を速めたいはずだ。となると、ミスが多い僕は真っ先に切られるであろう。ある意味では、僕にとって渡りに船になるかもしれないのだが。チャンスとなったときに拾えるかどうかが僕の人生の分かれ目になるだろう。チャンスがもしこなかったら、こっちから引きちぎる必要もあるかもしれないが。

 どのように進むか……。

[◆]救急車スキル発動

 会社から地元に帰ってきて散髪に行こうと思ったら、足長募金を呼びかける高校生たちが居た。僕の母校である高校の生徒会だろう。千円ほど突っ込んでおいた。そしたら散髪代がなくなってしまった。で、銀行によって床屋に行こうとした矢先、誰とも知れぬじいちゃんが道に倒れてた。すぐに近くに居たおばちゃんがけよった。ある程度見ていたらしい。

 話を聞けばこのじいちゃんが歩いていて、何もないところでいきなりこけて傍の段差に頭を打ち付けたらしい。すぐに人が集まってきてじいちゃんを抱え起こして段差に座らせ、すぐ傍の店に救急車を呼ぶように頼み、じいちゃんは意識がはっきりしていることを確認して頭を冷やしつつ救急車を待った。たんこぶが出来ている。

 やがて救急車がやってきて救急隊員の人に事情を話し、じいちゃんは担架に載せられて救急車内へ。治療を受けるらしい。様子が悪かったら病院へ運んでもらえるだろう。場を救急隊員の方に預けてその場に居た人たちは解散となった。とりあえず、あわててるおばちゃんとかに指示を出せるだけ落ち着いてて良かった。二回目だしなぁ。救急車を出してもらうことに迷いがなくなっていたのは大きいな。いつでも使えるもんじゃないけど。

 あとは散髪して帰りました。あのじいちゃんは元気かねぇ。