七月一二日、土曜日の話
友人達と旅行計画

 本日は友人達との旅行計画発案会議に参加しました。

[◆]妥協点探しが難しい

 本日の午後五時ごろにボーリング場で友人達と集まり、軽く4ゲームほど遊んだあとに友人達と夕食しつつ旅行計画を練ることになりました。すでに時刻は七時半を過ぎています。開始時刻自体が遅すぎることもあり、何か進行に不安を感じます。本日の日程を聞いた段階で、個々人の環境の違いを感じていたのだけれども、それがどれぐらい影響を出すか。

 まずは定食屋で飯を食べることにしました。飯が来るまでの間に会議開始。

 この会議には僕を含めて四人の人が参加しています。うち、二人が今回の計画の発案者であり、もう一人と僕は発案者ではなく単に面白そうだから来ただけの人間です。発案者二人をA君、B君、圧暗射でないもう一人をC君とします。また、この中で世に言う「まともな職」についているのが僕しかいないという状態。「お前は社会人。金銭感覚なんかぜんぜん違うだろ」と三人の間に線を引かれる始末で、この点から考えると少なくとも三人と僕とでは計画への期待度がかなり違います。向こうのほうが高く、僕は低い。旅行をするともなればそのために一生懸命お金をためている可能性が高く、旅行に期待をかけていると思われます。

 A君、B君はこの旅行計画にものすごく期待しています。大して、C君はA君、B君が何に期待しているのかさっぱり把握できない様子。彼自身の弁によれば、「どこそこに行くと言っても、その場所に対してまったくイメージが湧かず楽しくなるかどうか分からない。楽しくならないなら行きたくない」という、追従型の参加をしています。僕はひとまずやりたいことを述べている状態。あと、場の様子を観察。

 さて、早速ですが障害。A君、B君は発案者ですが、二人は全員で話し合いをしたい。でもって、全員で案を出し合ってみんなが楽しめる旅行をしたい。そして、できれば新しい体験をしたい。対してC君は日帰りで近場で遊びたい。新しい場所に行くと言っても、そこで楽しめるかわからない。新しい場所に行くならばイメージが湧くような資料を持ってきて欲しい。

「そんなのもうやったことあるし。そこにはもう行った事あるし」と片方が言えば「新しいところに行っても楽しめるかどうか分からないし。疲れるのは嫌だし」と片方が言う状態。片方が案を出しても片方がその案を蹴る。案を出した本人は楽しめても、他の人は楽しめない。そんな状態に陥ったわけです。妥協点が見つからない。旅行の楽しみ方も何に期待しているのかも割りとばらばら。修学旅行みたいに、とは何を期待しているつもりなのか。

 これに関しては主にA君がいろいろなところにぶらりと行く趣味を持っていて旅行慣れしているのに対し、C君と僕はそんなに旅行慣れしているわけでもなく、また旅行にそんなに魅力を感じていないという対立性質があるためだと思われます。僕なんか仕事があるもんでさして休めるわけでもなし、次の日に疲れを持ち越すような事態には陥りたくありません。

 A君とB君はせめてもここにいる四人である程度の決定をしたいようなのですが、実際には他にも参加したいといっている人がいるわけで、その人たちの意見も聞くべきである、とC君は主張しました。まったく持ってしてその通りだと思います。A君は「相談は直接会って話をしたいんだよ」と強気に言いましたが、そんなものはすでにここに全員が集まれていない時点で説得力はありません。最終的にはメールにて全員に聞くという方向で収まりました。おそらくはC君はこの場に参加していない人からブレーキが出るのを期待しているんだと思いますが、期待通りに行くでしょう。なんともすれば、基本的にみんながみんな、暇じゃないからです。まだ働き出して三年も経ってないので思うように休めない人は多いのではないかと。

 今回の会議ではA君、B君はみんなで和気藹々と進行するイメージがあったようですが、うまく行かなかったようです。B君の「イメージ湧かないから受け入れられないって、そこまで面倒見られんわ」というコメントがとても印象的。そもそも、お互いの環境と経験が違いすぎて妥協点を探すのがとても難しい。全員が一緒に楽しむためには、全員がほぼ同じ環境、ほぼ同じ経験を持っていることが前提です。それがなければ破綻する。僕たちは常に付き合いのある仲良しグループでもなければ主従関係にあるわけでもないんです。以心伝心ができる関係ではない。そこのところ分かっていたのかどうか。分かっていたのかどうかと疑問に思うぐらい、話し合いに溝があったように思います。

 今回の計画が成功する見込みは二割というところかなぁ。形だけでも実行は三割というところ。二割は実行されないことが明言されて三割が立ち消え。全員が望む形になりはすまい。まあ、それが当たり前であり、現実ってもんです。

 もう少し、僕も自由に旅行できるような暇があればなぁ……。