五月一五日、木曜日の話
株式会社は駄目!

 のんびりとするには株式会社は不適格だ。

[◆]のびのび働くために

 のんびりと仕事をしたいものだと思うのだが、株式会社と有限会社について調べてみると株式会社は永久にのんびり仕事はできない立場にあることが分かってきた。絶対に稼ぎ続けなければならないのである。

 株式会社は株を買ってもらって会社設立、および維持の資金を調達する。株主は資金を出す代わりに、株式会社の儲けの一部を還元してもらう。つまり、貸した金の利子を受け取るわけだ。そして、この利子が少なければ株主は株を手放し、株式会社の資金がなくなってしまう。だから、株主に見放されないように株式会社は稼ぎ続けなければならない。見放されたら潰れるから。

 この点、有限会社は資金を社員が出すため、社員が損してもいいなら稼ぐ必要はない。責任が会社そのものに掛かるので、行動責任も会社だけに掛かる。ゆえに、どう行動するかは会社の自由裁量だ。ただし、稼ぎが社員それぞれの個人資産に直結する恐れがあるので、会社が潰れるときは社員個人が潰れるときになるかもしれない。

 そうした資産的な部分に他者が絡んでいる株式会社であるが、恐ろしいことに株主総会なんてものもあったりして社外の人間の考えにより社長が換えられてしまうこともある。そんな権限を持った連中がいてのんびりなんぞできようはずもない。この点、有限会社は社内の人間だけでてきとーに決めることができる。これは自由ではあるが、閉鎖的になりやすいし広い視点も失うことになりかねない。ある程度は社員自身の資質が物をいう部分になるだろう。質が劣れば会社は滅びる。

 で、そうした部分を踏まえて、僕は有限会社を設立したい。基から自由なんていうものは、要するにすべての責任を自分で負うって言う意味であって、そんなもんを担ぐぐらいどうってことはない。他人に支えられるよかずっといい。なんともすれば、ちゃんと自分だけで立つことができればそれは他人を支えてあげられるからだ。人に支えられている人間はさらに他人を支えることは基本的にできない。支えているようで支えていないというのが現実だ。

 まずは地面を蹴る事を覚えねばな。

[◆]つまらない場所

 最近は会社に行くのが非常に面倒だ。仕事が面倒なのではなく、会社に行っても笑えるようなことが起こらないからだ。仕事はどんなにあがいたところでスクリプト作成の域を出ない。会社で作っているのはプログラムじゃなくて全部スクリプトだ。そして、スクリプトごときでつまずいている僕はまだまだ小物だって言うことだ。悔しいね。で、仕事そのものはまんざらでもない。まあまあ楽しかったりする。それを共有できる仲間はいないがね。会社には僕には理解できない分野で笑っている人が何人かいるが、僕の理解できないものであるからこそ、僕はおかしく笑いことはできない。

 会社で会話がないことも辛い。仕事で監督者にプログラムの説明をしているのは会話とは言えないし、それ以外でのどを使う機会がほとんどない。ああ、挨拶程度ならあるよ。のどを使ったうちにも入らない。最近、まともに人としゃべったことがないんだよ……。ネットラジオでも話し方が下手糞になってきている気がする。

 本当に僕は今、生きているのだろうか……。死体が生きていたいと夢見ているだけなんじゃないだろうか。

 ただ、ひたすらに眠い日が続いているだけ。進展も栄華もない。ただ枯れていくだけだ。くそー。

[◆]会話がしたい

 会話がしたくてたまらない。心の通える友達と心行くまで会話がしたい。もう会話がしたくてたまらない。会話がしたい。会話がしたい。会話がしたい。

 頭が変になりそうだ。僕の周りには誰もいなくて、ただひたすらにあれしろこれしろという人がいるだけで、家族はそれが当たり前だという。それが当たり前なら自殺したほうがよっぽどましなんじゃないかと思えてくる。なんて僕の得にならないことのために疲れなきゃならないんだ。しかも疲れがなくなる見込みなんか一切ない。寝てもまた次の日に疲れるだけじゃないか。何が面白くて生きてるんだろうね。

 お母さんの頭に刃物を何回も差したいと思うのは、すでにお母さんが人間ではなくて物だと認識し始めているからなのか。妹の頭がばらばらになるまで殴りたいと思うのは、妹がすでに人間ではないからなのか。単に僕が疲れているだけなのは言われなくてもわかってるよ。そんなくだらないことが聞きたいんじゃないんだ。どうせ、この疲れがなくなることなんてないんだから。僕が生きている限りは。

 こうやって日記に考えていることを垂れ流せるのが唯一の救い。日記に書いても誰も何も言ってくれないけれどね。前に僕の大学のゼミの先生が、僕の日記を読んでいて、何かコメントをしようって気になるよ、といってくれてその時は嬉しかったけれども、結果として結局何もしてくれないただの他人だった。そーいやー、散々日記にいろいろなことを書いてきたけれども、結局日記に対してコメントしてくれるのは数少ない人だけだった。そういうもんなのは分かっているけれども、よく考えると僕は日記において、ほとんど会話したことがないんだなーと思う。垂れ流すだけだ。まさしく糞だな。排泄物だ。

 大学生時代は恵まれていたなー。あの時はしゃべる相手に困らなかった。僕と会話できる人間が、側に何人もいてくれた。今は誰もいない。イチノイカズイ殿は元気だろうか。最近はメールも打ってないせいで、生きているのか死んでいるのかも知らない。まあ、彼のことだから元気だろうと思う。

 もう自分が何を考えているのかも分からない。極度の眠気を感じながら、側のヘッドフォンから流れてくる音楽を聞いている。

 僕は世界群歩行者達を設立するに当たり、まずは一人で資本金を集める必要があると言った。一人で金を集める算段を立てて、一人で長野県に転居して、一人で事務所を作って、一人で農業をやって、一人で食べ物を作って、一人でプログラムページを開発して、一人でお金を稼いで、一人で生きて……。

 やっぱ、僕はどうしようもない馬鹿なんだ。全部一人でやる計画を立ててるくせに、一人じゃ寂しいなんて言ってる馬鹿なんだ。

 あーあ、つまんねぇ人生だな……。。