三月 二日、日曜日の話
ビバ、リモートアシスタンス

 ほかの人のパソコンをリモート操作するのは二回目です。

[◆]ワードが動かないんだけど

 本日、僕の目覚ましになったのが友人からの「ワードが正常に動いてくれない」と言うメールでした。むむ、久々にパソコンがらみの友人からの手助け要請とあらば、寝てもいられない。てか、時計はすでに午前十一時を指してる。昨日の晩は午前三時までロストプラネットでばかすかやってたからなぁ。なんか、ダイレクトX10でのプレイがずいぶんスムーズになったわい。ロストプラネットを管理しているスチーム(注1)でのチャット類ができなくなるけれども。

 ひとまず、状況を携帯電話で聞き、対策を採ることに。……まじめに私用で携帯電話でしゃべったの、初めてじゃないかこれ。あまりにも使わなかったからなぁ。ふむ、メールよか数倍意思疎通が早くて便利だ。

 電話の指示で友人にリモートアシスタンス機能を使い、僕のほうから操作できるようにしてもらって調査開始。友人のモニターが僕のモニターに写り、操作権限を借りさせてもらってモニターのウィンドウをどけていくと出るわ出るわ、メーカー側で入れられた使いもしないアプリケーション群! パソコンのメモリも256MBしかないのにこんなもん動かしまくっていたらパソコンの動きが遅くなりまくって仕方ないに違いない。使用期限が切れているらしいノートンのウィルスチェックソフトが無意味に動き続けていてただのリソースの無駄遣いにしかなっていなかった。これはいかん。

 ワードのほうの調査はさておき、まずは環境整備。使ってもいない糞アプリを排除開始。メーカー販売のパソコンは本気でどうでもいいアプリケーションを、しかも処理内容がかぶっているようなソフトを4セットぐらい入れやがってアンインストールすべきソフトが多すぎる。プロバイダー登録のソフトが何で三種類ぐらい入ってるんだ、なめてんの? しかも、友人が使っているプロバイダーにかすりもしてねぇ。ご丁寧に自動起動設定になってるし、ただの邪魔でしかない。削除だ削除だ。

 その上、友人はデスクトップに大量のファイルを置いていた。画面内に収まりきらないほどのファイルが置かれてあり、自称素人さんがよくやることであろう。あんまりパソコンを使わない人はファイル整理術を知らないもんで。これも片付けておく。

 糞アプリを排除し、デスクトップも整理し、ウィンドウズアップデートをかけて、そしてようやく問題のワードである。ここに到達するまでに四時間ぐらい掛かった。アプリケーションのアンインストールがひとつずつしかできないのが痛々しいところだ。さて、ワードを起動してみると……プロセスとしては起動しているのだが、どうにもハングアップしているようだ。画面中央、ワードのタイトルが最初に表示される部分に別のウィンドウの姿が写真みたいに写りこんでいるばかりである。ファイルから開けば「セーフモードで開きますか?」と聞かれるそうで、まあそれならソフト自体が壊れているわけではないと思うのだがさてはて。エクセルを起動しても似たような感じになるので、ワードと言うよりは Office 自体に問題があるらしい。しかし、Office 全体に関わる問題とは? しばらく様子を見て、ひとまず temp フォルダを掃除してみた。

 ビンゴ。temp フォルダを掃除したら正常に起動できた。どうやら、前回に何かエラーを起こして不正終了したらしく、それが Office 全体で利用される一時ファイルに咥え込まれたままだったらしい。一時ファイルを起動時に読み込むというのもおかしな仕様ではあるが、とにかくこれで問題は解決した。

 最後に、友人にソフトのアンインストールの方法を教え、僕お勧めのアンチウィルスソフトやら便利なソフトやらをインストールしてもらい、これにてずいぶん使いやすくなったと確信して友人に制御を返した。まあ……メモリが256MBしかないのにばかすかソフトウェアを起動していた時期よりはずいぶんと軽くなったはずである。それらを削除してなお、メモリの残りが50MB前後しかないのが気に掛かるけれども。うーん、やっぱメーカー製品はだめねぇ。

 僕が役に立って非常に良かったと思う。やはり、人の役に立って何ぼだね。その方がやる気が出る。でも、仕事でやる気が出ないのはなぜなんだろうね。人の役に立っているって感じがないからかな。役に立っても所詮、もらえるのは紙切れだしなぁ。

 今回、友人とも少し話をしたのであるが、人と付き合うと言うことにおいて職場の人は人付き合いをしている人間に入っていないということが共通の認識としてあるらしい。これがただ僕らだけの認識なのかどうかは分からないが、少なくとも僕たちは職場で孤独に働いていると言うことになるんだろうか。僕の場合、会話と言ったらプログラムの問題点についてとか新しいプログラムの仕様についてとか、そんなのばっかりだし。職場で個人的な話で盛り上がるのは駄目と言う雰囲気がそうさせるのだろう。なんともすれば、お金を貰うためにそこにいる、という認識が暗黙のうちにあるからで、仕事以外のために時間を使ってはならないという建前があるからだろう。実際のところは建前で言われるほど締め付けられているわけではないけれども。

 所詮は同じ職場にいる人がどこに住んでいてどういう家族構成でどういう趣味を持っているかとか、あまりにも知らない。知ったところで、人付き合いとして仲が深まるわけでもない。なんというか、閉鎖的なもんだ。つまらんな。あまりにも。


 ……どうやら、アンインストールしたソフト群の中にサウンドデバイスに関するものがあったらしい。しばらくして、音楽が聴けないという友人からの連絡があり、再びリモート接続して友人のパソコンについて調べ、パソコンメーカーのサイトからサウンドデバイスをダウンロードしてきてインストールした。これはすぐに終わった。やれやれ、パソコンと言う道具はまったくもってして、時間の掛かるもんだ。まあ、パソコンは……どう考えても、非常に特殊な道具であるに違いないんだと言うことが関係しているのだろう。

 これについては明日にする。とりあえず今日は友人の手助けが出来てよかった。


注1:ロストプラネットはスチームと言うオンラインクライアントソフトの元で管理される。スチームにユーザー登録しないとゲームができない。ゲームのアップデートがあった場合、スチームから提供される。これがやたらと時間掛かるんだ。