七月二三日、日曜日の話
ネット知人に会いに奈良へ

 ネット上でしか会話したことのない知人に会いに行きました。

[◆]ネット知人に会いに奈良へ

 本日は奈良に在住しているというネット知人を訪ねるために奈良へと向かいました。僕自身が足を延ばしたかったのと、今回会うネット友人、「月曜日」さんが手持ち金が残り少なく心細いということで、僕が奈良へ。京都〜奈良間の電車賃は全体で八百六十円ぐらいのようです。僕の地元まで含めると千二十円。社会人ではない人に千円近い交通費はちょっとしゃれにならないような気がします。うーん、社会人になって、しんどくはなったがお金の使い方はかなり贅沢になっているように思います。十万以上の定期的な収入があることはやはり大きいか。

 さて、二時間の余裕を見ていこうと思ったら気が緩んでて気が付いたら残り時間が一時間とか間に合うか間に合わないか分からない時刻になってて、すぐに用意をして家を出ました。通り道はほとんど電車のみで、時間短縮と言ったら家から駅までの歩きで十分程度のところを走るしかなく、ひとまず電車に乗り込みました。あとは電車に任せてメールしたりゲームしたり。電車の運行は僕個人じゃどうしようもないので、遅刻するかもしれないと焦ることはありません。向こうに着いたら平謝り確定ですが;

 地下鉄四条駅から乗った電車がたまたま近鉄奈良行き急行で、竹田駅で乗り換える必要がなくただ乗っていれば目的地に着くという幸運に恵まれたにもかかわらず、二〇分の遅刻。幸運に恵まれたからこそ、この時間で済んだのでしょうが、遅刻は遅刻で最初からもっと早く出ていればよかったんです。どうにも、遅刻癖が治らない。

 近鉄奈良駅において、メールおよび電話のやり取りで無事に月曜日さんに会うことができました。なかなか良い顔の高校三年生。眼鏡をかけていると思ったら実はこれが伊達眼鏡で、目が良いのかと思ったらコンタクトレンズを入れているなかなかのおしゃれさんです。伊達眼鏡を利用する人を初めてみました。

 さて、今回の会合では特に行動日程は決められていません。どうしよう、というところで、二人ともまだ昼食を食べていなかったので飯屋を探しながら東大寺などを回ってみることにします。

 途中、公園にて鹿を発見し、鹿せんべいを購入して鹿を釣ってみることに。二つ買って月曜日さんに一つ渡したのですが、思った以上に鹿の反応が早くて月曜日さんに渡したせんべいが一瞬で爆破――そう、あれは爆破と言えるほどに一瞬にして破壊された――され、無残にばらばらになったせんべいが地面に落ち、そこに鹿が群がるという何とも言えない絵図が繰り広げられたのです。雄鹿の角も堅く大きく痛くで油断できません。柵の向こうに逃げても追っかけてくるのだから侮れない。

[◆]ここからは二〇〇八年 三月二〇日に追加

 そんなわけで鹿の糞だらけの公園を横断し、東大寺へ。東大寺において線香に火をつけ、仏像を見、柱の穴をくぐっている人を見ました。何だったかなー、柱の穴を通り抜けられると無病息災だったか長寿だったかのご利益があるとツアーできていたらしい人に教えていただきました。東大寺では出口付近のお土産屋で香木で作ったセンスを購入。なかなかいいにおいがします。

 さて、ご飯を食べようということになったのですが、なかなかよさそうな飯屋がない。ぶらぶらしていて途中でよったお土産屋で「重さは本物と同じ!」というステンレス製の刀を購入してしまいました。これいくらだったっけな、七千円ぐらいしたような気がする。お土産屋の主人も刀のいいところを巧みに説明してくれます。しかし、何で京都のお土産屋を引き合いに出してきて「京都より安いよー」と強調したのか。たぶん京都のほうが安いんだろうな。今度探してみよう。そして、刀の入った箱を肩にぶら下げつつ旅館のレストランみたいなところを見つけてそこで食事。値段的なものが強いか。

 そのごはぶらぶら歩いて森の中の道を通って春日大社によったりしました。神社境内内にお金を支払って入り、途中で購入した蕨もちを食べたり、休憩所の畳敷きの部屋で刀を振り回したり。なかなかいい感じの重さです。切れはしないけど、人を殺せることは殺せますな。また、突けば間違いなく刺さる。うむ。

 貸すが神社を辞したらまた別の神社に寄ったりしました。絵馬を購入し、「伴侶ができますように」と望みごとを書いたり。ちなみに、近くの自販機から百円玉を見つけて、二人でおいしくジュースをいただきました。あと、僕の刀を見続けて友人が刀を独自にほしくなったそうで、暗くなり始めた中をまたお土産屋へ。定点間じかでしたが何とか購入することができました。ただ、友人の手持ち金が足りなかったので、僕が三千円融資。無期限無利息です。きっちり返してもらうよう、確約も取りました。金にはうるさいよ僕はーふぅはははー。

 あとは方向感覚に任せて駅へと向かい、方向を間違えつつも駅へと到着。駅前のスターバックスで休憩し、それぞれ京阪の電車に乗り込んで分かれ、帰路に着きました。

 いやー、面白かったなぁ。

 ……ちなみに、この時から八ヵ月後の大学入試を経て、彼は大学的に僕の後輩になることが決定した。世の中、わからないものだね。