二月二六日、月曜日の話
中学生、高校生に戻りたいよ

 勉強だけしていればよかった、あの頃に戻りたいよ。

[◆]二月の最終週

 とうとう、二月もあと三日で終わる。この一ヶ月は就職課に頼りすぎたこともあって、のんびりと就職活動をしていた。おかげで内定は未だにない。まあ、内定がないのは頭からつま先まで自分のせいなので、別に誰を恨むともなく、ただただこれからどうしよう、という不安が頭をもたげているだけである。

 しっかし、こうまでも内定が取れないものだとは思わなかった。受け答えもまともにできているし、自分の弱点を突かれる(人格的なものじゃなくて、経歴的な弱点なのがことさらに痛い。修正不可。ま、人格も修正不可なのだが)のは痛いものの、嘘をついたことはない(これがまずいという声も聞くが、嘘ついてもなぁ)。「人間としては、よくできた方だと思います」? そう思ってんだったら採用してくれ。それがお世辞じゃないとしたら、やっぱ技術なのかよ。技術のあるなしは核心ではないと思います、というのは何だったの? ああもう、向こうが何考えているのか、本当にわからない。

 人格を問題にされると、僕は本当に内定は取れないだろう、とは思う。親、友人、大学の先生ともども「君は変わっている」と言われるような人間に、社会的な普遍性を求められても困るのだ。そんなことを強要された日には樹海に行くよ。自殺する気はないけれど。

 捻くれ者、変わり者が集まるところはないのだろうか。もしくは、もうちょい懐のでかいところはないものだろうか。組織で動くのには協調力が必要であり、全のために個を潰す覚悟が必要なのはわかるよ。僕だって妄想で組織を構想しているわけだけれど、それの大切さぐらい分かる。仲間が明後日のほうを向いていたせいで、頭ぶち抜かれる可能性は多々にあるんだから。

 この社会の中じゃー、就職先が見つかりませんって言うの、相当な崖っぷちなんだなー。体感して分かった。中学校、高校生に戻れるなら戻りたいものだ。多分、必死こいて勉強すると思う。勉強すればそれでいいんだから、なんとも気の楽なものだ。その上、青春もばっちり、周りの人もみんな若いよ、女子高生だらけだよ。幸せだよ!!!

 食べなきゃ生きられないこの体が疎ましい。お金がなきゃ何もできないこの社会が疎ましい。

 いざとなったら、家出でもしたほうがいいのかね……。

[◆]やる気起こらず

 本日は、ひたすらにやる気が出ない。朝はテレビゲームしまくってた。午後三時ごろに昼食を取り、そのあとは七時ごろまで眠り続けた。それからなんとなくネットを見て回って夕食に入り、今(午後八時半)に至る。何にしても何もしていない一日。ただ僕のペースに合わせて流れる一日。こんなペースじゃ、まともに仕事に就けるかどうか、いまさらながらに怪しい。というか、心の奥底では就職することを諦め始めているのかもしれない。

 すでに、就職課も就職案内先を食いつぶした感がある。次の相談の時には、行きたいところの候補を先に二、三社考えておいてくれ、とのこと。就職課に頼りすぎただろうか。というより、就職課もこれだけ内定がもらえない人間だとは思っていなかったのかもしれない。よくも調べず、就職課とコネのある就職先を出していただけだしなぁ(コネの力は偉大なり。僕には縁遠い力だろう)。

 物理法則が早々変わったわけではないのだが、社会的立場が変わっただけでこれだけせまっ苦しく息苦しくなるものとは。もっとのびのびと生きることはできないのか。何かがおかしい……。