二月二五日、日曜日の話
インフルエンザは治りかけ

 ずっと寝っぱなしも僕には辛い。

[◆]夢を見る

 三つの夢を見ました。



 体育館で拡声器を片手に、多くの人に安心するように話をしていた。外で町を破壊し、人を食いまくっている化け物たちは何とかできると。そうは言っても、人間が無力なのはあまりにも明らかで、こうして避難所に逃げ込めただけでも幸運だったと思う。でも、外にはまだ人がいるわけで誘導しなくてはならない。

 外に出た。川の向こう。山の上にプテラノドンのような翼竜型の奴らが百体以上、飛び回っていた。そして、そいつらが一斉に辺りに散らばった。こっちにも飛んできた。僕は拡声器で逃げるように外にいた人たちに金切り声を上げたように思う。僕も逃げていた。床の位置が高いコンテナの下に飛び込んで身を隠した。隙間から前を向けば、小学生ぐらいの、赤いランドセルを背負った女の子が無表情に空を見上げていて、一瞬で化け物に食われた。化け物は空へと飛び上がり、上から女の子の上半身だけが落ちてきた。赤かった。見えている肉が。

 音がして、後ろを振り向けばコンテナの下に突っ込んできた白い、ぶよぶよの肉体を持ったプテラノドンのような。目がない。耳がどこか分からない。足が速くて口を広げて僕が拡声器で何か叫ぼうとした。そこで世界が暗転して気が付いたら、目の前に――。



 目の前で女の子が食い殺されて、僕も食い殺された。けれど、生きていたという夢だった。携帯の目覚ましで起きたのだと思う。僕は携帯の目覚ましを完全停止して、また眠りに付いた。



 ペットである黒犬のビーンの散歩をしていた。駅前だったと思う。ビーンが草むらで何かを見つけて、引っ張り出してきた。見たら、いのししの子供、うり坊だった。うり坊をビーンから奪い、手に抱いてやるとすぐに懐いてくれた様だった。とか思ったら、えらいちびっこい女の子になった。うり坊が。どうやら、うり坊が変身したものらしい。

 内容は覚えていないけれど、いろいろなことを話したと思う。ずいぶんと長いことしゃべっていた。うり坊はよく元の姿に戻り、僕の腕で寝ていた。

 そして、しばらくしていなくなった。どこに行ったのか、少し探したけれども、その姿はどこにもなくて。寂しかった。



 ……。そして三度寝。



 ――。



 何か夢を見たと思うし、朝はおぼえていたのだけれど、書く段になって忘れてしまった。青い服を着ていたのだけは覚えているのだが……。

[◆]部屋の掃除と風呂に入る

 インフルエンザといえばウィルスである。ウィルスは最近ではなく、遺伝子のみを持ったただの物体に近い。生物の体内に入ると細胞内に進入しウィルスが持つ遺伝子を放出、細胞内の遺伝子と結合し破壊する。この形で一番やばいのはエイズである。

 さて、五日間が過ぎて体調もずいぶんよくなった。と、いうわけでやりたいことは部屋の掃除と体の清掃である。部屋は埃だらけだし、風呂に入らないと抜け毛が困る。大変。

 というわけで、まずは部屋を清掃。かなりしんどかった。いつもどおりに掃除しただけだったのだか体力がずいぶんと落ちているらしい。少し休んだあとに風呂を沸かして風呂に入ったのだが……入っている間はよかったんだけれど、出たあと、かなり疲労が溜まっていた。まあ、さっぱりしてずいぶんとマシになった感じだ。

 これで、今夜はゆっくり眠れそうである。