二月一五日、木曜日の話
ちょっとサボったら一週間

 気がついたら一週間日記をサボってました。

[◆]企業面接:ソフトウェア開発企業

 昨日の晩の日記にも記したとおり(と、ここでは書くが、実はこの日の日記を書いている時にはまだ存在しない)、僕の実現したい環境を現実にするためにはハードウェアの大胆な利用もさることながら、相当に専門特化したソフトウェアが必要になる。もちろん、これは完全な夢物語であり、ハードウェアの調達が出来るとしてもそれを運用する人材、そして目的がない。一人で利用するにしても、宝の持ち腐れもいいところだ。すでにあるハデスサーバですら、その能力の80%弱を一年たった今も生かし切れているとは言い難い。ハードディスクも本当に腐ってしまう(耐用年数上、長年使えば壊れる)。

 それはともかくとして、夢を実現するにはソフトウェア開発の技術は間違いなく必要なものだ。完全なる夢を実現するなら、本当は椅子でふんぞり返っているのがいいのだろうが、生憎とそれは妄想だと区別できてしまうため、自分もいろいろといじってみることにする。

 それはそうと、ソフトウェアの知識が必要であると同時にお金を稼がなくてはならない。当面の生活を支えるための資金は絶対に必要だし、軍資金は必要だと思う。やはり、知識の面からもお金の面からも、ソフトウェア企業に就職するのが一番理に適っている。厳しいことにはなるだろうが、これを乗り越えねば僕の夢は実現できない。……まあ、実現できるかどうかなんて真に怪しいものだが、実現の可能性についてまともに論議すれば夢なんて大抵が妄想でしかない。いや、夢とは妄想のことであり、妄想とは夢である。他人に迷惑かけなきゃなんでもいいのである。まぁ、僕の場合は他人に迷惑をかける事を省みない場合があるが、なんとかなるだろう。

 と、いうわけでようやく本題に入るのだが、本日は兼ねてより大学の就職課から紹介を受けたソフトウェア開発企業のほうの面接を受けにいった。朝の七時半におきて朝食。実は吐きそうだった。夜型体質を何とかしたいところだ。やっぱ、睡眠薬買って来ようか。

 一時間半で企業のある建物に到着、受付に行くと先着が一人いた。彼は大学三年生で、約束の時間まで受付で待つことにしていたらしい。僕が最初の企業の面接に行ったときと同じだなーと思いつつ、「ここで待っていることはないよ」と声をかけて受付の電話から係りの人を呼び、接客室に通されて待機することに。待機している間に、就職活動において企業の面接を受けることは初めてだと言う彼に、いろいろとアドバイスを授けていました。

 程なくして別室に通され、別室にて再び適性検査を受け、その後に面接を受けました。四人でいろいろ聞かれることに。しかし、聞かれていることは極一般的なことばかりでした。パソコン暦、企業から僕の家までの道順、ソフトウェア開発について、履歴書に書いてある社会心理学にいて。驚いたのは、彼らが履歴書の気になった点を教えてくれたことだ。「履歴書記入日のところは西暦なのに、学歴記入欄の年号は平成なのは何故ですか?」。そんなことを聞かれたことは一度もないし、そこを突いてくるのは珍しい。そして、「統一した方がいいよ」とアドバイスをくれるというのは前代未聞である。就職活動をしていた友人からもそんなのは聞いたことがない。「字はもっときれいに書いたほうがいいよ」というアドバイスには苦笑するしかなかった。これでもがんばったのだが。

 ちなみに、履歴書の悪い点については隣にいる三回生君のほうがひどかった。どうやら彼は履歴書も我流で書いて提出したようで、大学の入学については書いていたけれど、卒業見込みの記述を書いていなかったらしい。職歴・なしも当然、書いてない。自己アピールも文書どおりに読めば入っていないのに部活に入っているように取れるものだったようだし、分かりにくい記述も多いようだ。彼は履歴書を誰にも相談せずに書いたのだろう。まさに僕が一番初めに書いた履歴書のような感じだったと思う。僕は就職課に見せて内容を検討したからまだマシなものの。

 まあ、他人の履歴書の中身を知れたのは良かったかも知れない。僕の場合、彼の履歴書は参考に出来ないが、我流の道が険しいものであることはわかった。彼の場合はまだまだ時間があるからいいが、僕の場合はもうあまり時間がないと言えるだろう。

 その他、まさか企業様相手に Block Element の由来について語ることになるとは思いもしなかった。おそらくは話題を振りまいてその反応を見ていたと言う感じになるんだろうと思う。刺激を与えて反応をチェックするということは、やはりそうしないと関わりを持ちにくいと言うことなんだろう。

 ところで、質問内容にひとつ、違和感を感じるものがあった。それは「 mixi をしていますか?」というもの。察するに、インターネット上の閉鎖空間内部で、企業に関する噂を立てられるのではないかと懸念したのだと思う。実名とともに悪評を立てられた日には、信用問題にまで発展しかねない、と考えているのかもしれない。噂は七十五日とはいえ、二ヵ月半の口コミで収益が落ちるのも悲しい話だ。まあ、もしかしたら単純に、最近の流行について聞きたかったとかそういうことなのかもしれないけれども。僕のゼミでは、僕以外の人は全員 mixi やっているっていうし……まあなんとも、大きい存在になったものだ、mixi。

 今回のこの企業、面接に関してはAA+の評価を出していいと思う。今までの企業において、こちらの姿を見て改善案を出してくれた企業など皆無である。たとえこの企業に採用されなかったとしても、いい経験になった。採用されたらもっといい経験が出来そうだとは思うのだが、こればっかりは企業側の判断だしなー。

 そういや、「今まで企業を受けてきて、落とされた理由は何だと思いますか?」という質問があった。これに対して「技術力の無さを突かれましたから、それが原因かもしれません」と答えたら、「技術力は入社後に鍛えられます。それが原因ではないでしょう」と答えてくれた。こうした答えは今までに無かったものだが、もしもこの答えが別の企業にも当てはまるとしたら……うーん。なんだろう。やる気なさそうな顔をしていた、とか? やる気はあるんだけれど、そう見られるとしたらどうしたらいいんだろう。表情を作るトレーニングでもしなきゃならないのだろうか。後考えられるのは……就職活動の開始が遅すぎて就職そのものに興味が無いんじゃないか、とか、単純なところに行けば「企業をたくさん回っていないので、経験が不足しており採用は見送る」とか。最後のはありそうではある。

 三回生の秋から就職活動をやっていれば、もっと早く採用されていたのだろうか。まあ、そうだったとしても、三回生の秋……は大して就職活動しなかっただろうなぁ。やりたいことをひたすらやっていたはずだ。就職してしまったら、出来なくなることは山積みになっている。

 自分の利益になる趣味で、自分の好きなように生きていけたら、どれだけ楽なことか。