九月一五日、金曜日の話
一時面接 〜グループ面接〜

 グループ面接って意外と受ける側にきついんだな〜。

[◆]グループ面接の実際

 本日は三つ目の企業ということでC企業と表す企業の一次面接でした。グループ面接ということで複数人で受けることになるらしいのだが……ということで突撃。会議室のほうに直行したら誰もいなかったので、受付のほうに行き、待合テーブルに案内されました。テーブルにはすでに一人の女性がいたので、いろいろとしゃべってみる。出身地や現在の就職活動状況など。今回で十一社目らしい。僕なんか三社目ですよはっは〜。大学で情報学部にいるらしく、や開発が志望だとか。

 しばらくしてやってきたのは男性で、話を聞けば専門学校生でコンピューターの知識があり、さらに別の企業で内定を一つもらっているらしい。志望は開発。データベースのことが好きで、なにやら独自にチームでメッセンジャーを作ったらしい。まあ、ネットワークチャットのことなんだろうと思うけれども。

 そして、予定時刻よりも少し遅刻してきた女性。こちらは特にコンピューター系の知識は持っていない、熱意と心構えだけが武器と自称する人である。この人は僕と同じ匂いがする……。単なるコンピューター好き、という匂いが!

 てなわけで、予定時間よりも二〇分ほど遅れて面談となりました。その間、僕はしゃべってばかりで「全然緊張してないですね」と三人から言われました。面接に関してはすでに一社目で経験済みであり、それと同時にそもそも何も考えていないから失敗を心配していない、というだけにしか過ぎない。緊張していないことがいい事かと言えば、そうでもないと身をもって提言したい次第である。

 四人で社長、部長クラス三人と相対する。まずはテンプレートとして用意された質問を各人にしてそこから情報を集めていくらしい。学部や専念してきたことを聞いてくる。基本的に履歴書に書いたことだから問題ない。まあ、最初のうちは困る質問はされなかった。ここ一週間で印象に残った新聞記事にはセントラルビルへの飛行機突撃の話を挙げておく。ちなみに、ほかの人は飲酒運転の話を出していた。

 尊敬する人には僕はイチノイカズイ殿を挙げておいた。実際、尊敬するのレベルまで行ってる存在はそんなにいないが、アラビア数字発明者とコンピューター開発者以外であればイチノイカズイ殿とあと一人しか挙げられない。いろいろとすごい人だからな;

 で、テンプレート質問が終わったら回答から得られた情報を元に質問がされるのであるが、これがねー。能力がいる人と一緒になると否応にも比べられるわけです。方や情報学部と専門学校生。方やコンピューターが好きなだけの二人。その差は歴然。ちっ。

 でもって、この場を持ってこの企業は新人を鍛えることにあまり力を入れたくないことが分かりました。余計な力は持ち合わせていないのだろう。駄目だこりゃ。やはり、それなりの企業じゃないと駄目ということなのか……。

 とりあえず、答えることには答えていきました。答えるのに困ったのはやはりコンピュータープログラムに関する知識力に関することばかり。「今から新しいプログラム言語を覚えるとして、どれぐらいで覚えられますか?」。触れてもいないのに分かるかボケ、と言いたいのをこらえて適当に「二ヶ月……無理かなぁ」「無理だそれは(笑)」。そりゃそうだろう。まあ、半年と言うところか。

 かわいそうなのは熱意を武器にした人で、「あなたはプログラミングを勉強する上でバックボーンがありますか?」と分かりきったことを質問してくる。ビジネスの世界はかくも非情だ。使えないやつには金を払いたくないってか。当たり前だなー。当たり前すぎて涙も出ないよ。

 これは、コンピューターが好きだからの一点ではどうしようもない。何も資格は持ってないし、そうなると能力が大して必要のないところに行くしかないが……。眠い話だ。

 面接が終わったあとには次に控えている人たちに軽く挨拶をして、四人で軽くおしゃべりをしつつ会社を出てそれぞれ帰路に着きました。しかし、僕はまっすぐ家には帰らず、大きな書店に行ってコンピューター関連の書籍の棚に直行し、ビジュアルC++.NETの教本とPHP5の教本を買いました。二冊で七千円。最近七千円ずつお金で出て行く……。大した貯金もないのに。

 あまりの厚さに就活も卒論も飛びそうだ。まともに勉強したならば……。どう考えても、コンピューター周りは趣味の域を出そうにないなぁ。