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三月二〇日、月曜日の話 ［◆］僕と妹の記憶力
記憶力。この力の程度によってこの現代では人生が別れてしまう。 記憶力が悪いと教科書の内容が覚えられず、勉強しても大学に入れるかどうか解らないと言う事態に見舞われる。逆に、記憶力があれば医者にもなれる。総理大臣にもなれるかもしれない（総理大臣は個人能力が、というよりは政治的バランスに関わるため、なれるかどうかは分からない）。まあ単純に、記憶力が良ければ携帯を忘れても相手に連絡を取ることができるし、いちいち料理本を開かなくても料理を作る事ができる。記憶力がいいと効率よく作業を出来る事請け合いだ。 そして今回、妹が僕の目の前でＦＦ１２をやっている訳であるが、妹の記憶力の力は僕に比べるとかなり低いようだ。下手をすると戦闘コマンドの入力すら忘れて敵にぼこられている。「ゲームが複雑である」と言うのはこの場合はただの言い訳だろう。敵に近づいて武器を取り出したらボタンを二つ押せばいいだけの作業を複雑と言われたら、もはやゲームがうまくできるできないの話ですらなくなってしまう。 操作以外でも、妹はゲーム上の地図を覚えることが出来なくて短距離歩いただけで何回も地図を見直していた。方向ぐらい覚えて欲しい。ちなみに、妹が遊んでいたのは僕が二日前に通り過ぎた地点で、僕はアイテムが落ちている位置すら覚えていたりする。本当は妹はただ単に不真面目にだらけてゲームプレイしているだけじゃないのか？ と思ってみたりするのだが、妹とのゲームに関する会話を鑑みてみると、どうにもそうではないらしい。妹よ、そのダンジョンの入り口で仲間になったキャラからシステムの説明をされたとき、「物覚えの悪い奴は幸先短いけれどな」と言われなかったか。 この記憶力の差はどこから来るのだろう。ちなみに、僕よりも記憶力がいい人なんか非常に沢山いる。大学レベルをみてみても、僕の大学よりもいい大学に入っている人は沢山いる訳で。ちなみに、僕の大学の僕の学部の偏差値は、〇五年度は５２でした。学力もまぁ、言うなれば記憶力だからなぁ。数学は記憶力＋処理能力がいるのだが。 ちなみに、僕はもっと記憶力が欲しいです。英語も覚えられないこの頭では、やはり幸先短い。あと、古文もできる頭が欲しかったです。……。……！ うーん、学力以外では特に記憶力の使い道が思い浮かばないな……。本の内容も一語一文の単位では無理だけれど、大まかな内容は大抵覚えているし、ゲームの内容も不自由した事はないな。しかし、二日前に何をしたかは覚えていないな……。多分、ＦＦ１２してた。うん。 まあとりあえず、妹と僕の間には記憶力に格差があるらしい、という事が分かった。 |
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