十二月二九日、木曜日の話
忘 年 会

 去年の今ごろを思い出すなぁ……。
 つーかさ、飲み会って日頃の不満の愚痴を言うところでしょ? 飲み会で不満を溜めてどうするんだよって話。

[◆]お前、人を見下してるよなぁ

 本日は友人と忘年会に行く予定があり、それを本日のイベントとして考えて行動していました。年賀状に使う絵の作成と部屋の掃除。サーバメンテナンスもしました。サーバ、再起動したらメモリの空き容量が一気に増えました。再起動してよかった(;´Д`)
 いままで短かった電源コードやLANを長くしましたので、以前よりも取り扱い易くなったかもしれません。

 さて、約束の午後七時前に会場のレストランに到着、忘年会を始めました。ただ、参加者は四名のはずが一人来ておらず、電話しても全く出ないという状態。仕方なく三人で忘年会を始めました。

 最初は近況を語ったりしていたのですが、どうにも言葉が続かない。流石は血液AB型トリオだと思いつつ、目の前の二人を注視していたのですが……一人は中国武術部の部長であり、さらには大学体育会系部活動全体のキャプテンを務めて就職活動対策もばっちりと思われるが、環境に引っ張られすぎて疲れている友人。もう一人は大学四回生であり、一応、まだ就職先が決まっていなくて暗い陰のある友人。いや、今現在某会社で面接を受けるらしいので就職するのかも知れませんが、なんか頼りない。仕事に対する意気込みが足りないような気がする。友人に見せる顔と面接官に見せる顔は違うだろうと思うが……もしも僕が面接官なら、採用は見送る。かなり物足りない印象を持つ友人なのである。

 その二人からして見れば、僕という人間はどう見えていたのか、気になるところである。ただ一つ、友人達からのフィードバックは「なんかお前、人を見下してるよなぁ」というものであった。

 自慢ではないが、僕は人を見下す事がある。しかし、それには大抵訳があるのである。僕は、初対面の人に対しては自分と対等な立場にある(資質を持っている)と考えて接する。これが、僕が初対面の人としゃべる時は必ず敬語になる理由だと思う。このとき、まだ相手の評価は良くもなければ悪くもない。良くなるか悪くなるか、それを決定するのは本人の言動や行動である。品のない事をすれば評価は下がるし、的を得ている事を言えば評価は上がる。だから、自然と見下す人間、対等な人間、尊敬する人間ができる。

 世の中、人を見下す事はいけない事だと奇麗事をいう人がいるが、よく言うでしょう、「友達は選べ」と。僕の価値観では、少なくとも友達というならば、尊敬しあえる仲でなくてはならないと思う。お互いのいい所を認め、お互いの悪いところを認める。これぞ友達。それができないようでは友達とは呼べない。ただの知人だ。

 こうした事は今に始まった事でもなく、少なくとも三年はこのスタンスを貫いていると自負できる。つまり、僕はこういう人間だと理解できていない人は、僕から見れば知人止まりである可能性が極めて高い。……僕の人に対する評価はおそらくかなりの高水準だろうと推測される。「お前、友達なくすぞ」と言われるだろうが、僕から言えば友達が多い方が不自然なのだ。友達が多い人は、その大勢と対等に付き合えているのだろうか。ものすごいストレスになりそうで僕は回避させていただく。

 さて、長々と語ったが、忘年会で友人から「俺ら、見下されてるよ」と言われた時には冗談だろうと思ったものである。そのとき、僕は対等に付きあっているつもりだったのだから。話している間に評価が下がったのは確実なのだが。対等として付き合っているのに見下した顔をしていると感じられるのはどういう事なのだろう。
 ここで立場を変えてみる。友人から見てみれば、僕に見下されているわけだ。見下されていると感じるのはなぜだろう。友人から見れば、僕はすでに高い場所にいたということだろうか。そうなると、僕としては手の打ち様がない。僕は、同世代の人間と同じ高さの目線に合わせる気はない。同世代の人間から「目の高さを同じにしてみよう」なんて言われたら、それこそ見下されたように感じるのではないだろうかと思う。要するにそれは、自分に適切な能力が備わっていないと思われているという事だからだ。
 それならば、相手を引き上げさせた方がいい。相手のためにもなるだろう。まぁ……それまでの環境や人生経験が物をいうから、無茶かもしれないけれども。

 今回のおしゃべりで、それぞれの大学の「単位」に対する気持ちも大体分かった。一人はなんか、「単位とバイトと部活を全て取れる様な奴はすごい」と言っていた。僕としては、大学生なんだから単位なんか気に留める事もなく取れるのが普通であると考えている。単位とバイトと部活を同列においてもらっては困る。同列にするなら「論述で上五位の中に入り、バイトと部活も全て取れる奴はすごい」ぐらいが妥当だろう。大学の講義は単位が取れたらいいのではない。講義を受けて、何を得るのかが重要なのである。それが分かってたら、単位なんておまけで付いてくる。そういうものだし。

 話は変わるが、総理の靖国神社参拝が駄目だと言われている理由の主なものは中国との外交問題に絡んだことであり、政教分離が行われていないからではないよね? たしかに、総理が靖国に参る事は政教分離ができていないということで違憲である、という話はあるんです。しかし、靖国に参るという事は中国との戦争を行なった永久戦犯を奉るということで、中国が怒ったのが問題になったんだろう。
 政教分離の話が一番問題、という事はないと思うのだが……。

 そんなわけで、気まずい中、三人で今年一年を振りかえりました。色々あったなぁ。本当。

 春には新入生歓迎会の会長をやらされ、初めて給料のもらえる仕事をし、夏には企業実習で一ヶ月会社勤めをし、秋には自治会崩壊、友人達との語らい、パソコンの自作とサーバ設立、そして忘年会。自分としてはあまり変わっていないと思うのだが、やはり変わったのだろうか。考えが洗練された?

 一時間してこない友人なべなべは、忘年会の存在を忘却の彼方へとかっとばし、携帯電話のある場所もかっとばし、今ごろ気がついたらしい。そういうわけで、なべなべの家に直撃することにした。ただし、一端僕の家に寄り、自転車を出しました。

 ここで友人の一人が離脱。家に帰りました。なぜここでいきなり帰宅を宣言したのだろう。さっき、頭をしばいたのがいけなかったのだろうか。ヘルメットを被っていたので、痛かったのは僕の手の方なのだが、時として体の痛みよりも心の痛みに来る事があるしな……。ごめんなさい。

 さて、なべなべの家に行く途中で、小学校時代の同級生にばったり遭遇しました。今夜、小学校の同窓会がある事はお誘いを受けていたので知っていました。しかし、高校生時代の友人達との忘年会が先に入っていたのでそちらを優先したのですが……って、今九時だよ? 同窓会は八時からじゃなかったの?

「九時半からになった」

 すごいずれようだ……当日になって一時間半もずれていいのか? まあ、もしも時間があったらそっちに顔を出す、と宣言してひとまずなべなべの家に行きました。

[◆]友人は去っていった

 なべなべの家にたどり着き、道端で談笑開始。やはりこの男が忘年会に来なかったのは損失であったと言えるだろう。それほどに面白い男である。ただし、内容が、というかもう存在が「猥褻(わいせつ)」なのでレストランに持ち込み禁止である。下ネタばかりだ。ただ、下ネタの使い方がうまく、非常に笑わせてもらえる。下ネタとしても、やはり使い方というのがあって、旨い下手があるのだと実感させられる。僕には到底出来ない芸当だ。従来のキャラクター性というのもあるだろうが。

 下ネタが80%を占める会話が一時間続き、非常に濃い空間を楽しめたと思う。忘年会をするにはコーヒー缶を買って公園でしゃべるだけでもいいよ、本当。お金も酒もいらん。友達との忘年会ってこういうのだと僕は思います。

 残り20%の話として、友人の大半が引っ越したり一人暮らしを始めて地元に残っていない事を聞きました。もとより、僕は地元の友人達とあまり交流があるとは言えないのですが、色々と動いている人は多いようです。
 あと、ハデスサーバの話などをしました。なべなべ、やっぱり知らなかったようで。僕のページで絵を公開しとるのに〜〜〜。

 一時間おしゃべりをして年明けにまた会う約束をし、なべなべの家を去りました。途中で友人とも別れ、僕は駅前の飲み屋へと自転車を向けたのでした。

[◆]知人の集まり

 どうやら、僕の場合、親しい人同士ほど忘年会で使う費用が少なくなり、親しくない人同士ほど忘年会で使う費用が多くなると法則があるらしい。一番親しいぜんがー殿との忘年会はたこ焼きとワッフルでした。つい先ほどの高校生時代の友人達とはレストランで、そして小学校の同級生との忘年会は四千円の酒のみです。たけぇ。

 僕は基本、「打てば響く。打たねば響かない」人間なので、自分から話を振るという事はあまりしません。一年に一度しか会わないような人たちとならなおさらです。まあ、今まで六年ぐらい見なかった人間を見るのは面白い事です。しかし、しゃべる事はほとんどない。

 しかも、僕に対して何か誤解をしているのか決め付けているのか、「萌えについて熱く語ってくれ」とか「メイド喫茶の感想は?」とか、一体お前ら僕をなんだと思ってるんだ? というような質問をしてくる。「この場にいる女の子にランクをつけるとしたらどう?」とか、抽象的な質問をしてくる。彼女達についてはぜんぜん交流がないので判断不可です。全員同ランク。つーか、なぜ無理やりにでもランク付けさせようとしてくるのか……酔った勢いで「好きな女の子がどーしたこーした」の話をする気か。

 一人は何か「VIP STAR」を知っていたんですよ。へぇーと思っていたら、「俺アキバ系だから」。何か、アキバ系を勘違いしていないだろうか。つーか、隣の席の灰皿を取ってんじゃない。髪の毛染めて皮ジャンを着ている人間をアキバ系というかなぁ……。最近、ファッション紙で「アキバ系」という言葉があるのは知っているのだが、多分、「VIP STAR」を歌うアキバ系と君がいうアキバ系にはものすごい隔たりがあるように思う。つかー、「VIP STAR」を知っている程度でアキバ系っていうのか?

 しゃべることがなく、とりあえず元は取ろうとおもって酒を頼んでました。コースの途中から参加したから、確実に損はしているんです。元を取るとしたら、三百五十円のチューハイを六杯は飲まなければならない。ちょっときつくないかなー。

 酒を飲んでも悪酔いしかできないのが、僕が酒があまり好きではない理由である。飲んでも、飲んだ端から分解されてしまう。身体機能が鈍り、トイレが近くなるだけ。意識ははっきりしていて、気分が悪くなる。

 さて、そんな中で「BE、あいつが呼んでるから隣に行ってやれよ」と言われたわけですよ。指された先には周りの人としゃべってる人。僕を呼んでいるようには見えないし、座る場所すらない。それなのに「行ってやれよ」と連呼されたらどう思います? 僕は「ああ、邪魔だからどけって事だな」と思い、移動しませんでした。邪魔なら、はっきり言えばいい。帰るから。本気で気分が悪いな。

 そういうわけで、とりあえず出されたものを食べていました。飲んでいました。僕の隣に座っている奴は自分が使わなくなった器やコップを僕の前に置くんですが、これって嫌がらせですかね? 普通、人のスペースに物を置くなんて礼儀知らずにも程があるでしょうに。周りの人は楽しそうでしたが、酔えもしない僕は楽しいはずもなく、去年、忘年会そのものよりも、家に帰る途中に綺麗な月を見れたことの方が楽しかった事を思い出していました。

 つーかなー……Block Elementの名を馬鹿にされるのは本当に辛い。初めて聞いた人にして見ればそりゃ変な事なんでしょう。僕でも変である事は分かっています。でも、僕はBlock Elementの名に誇りを持っています。Block Elementの名を否定される事は、はっきり言って怒っていいと思うんですよね、僕は。ギャグで笑い飛ばされていいようなものじゃありません。去年はひどかったなー、Block Elementのマークと名前の入った名刺をぐちゃぐちゃにされるわ捨てられるわ……お前らが欲しがったから上げたのに、一体なんだったんだろう。こいつらにとって僕はまだ、いじめの対象なんだろうかね?
 今年はそういう事はなかったけれど……なんかね、二次元がどうのとか言ってる訳ですよ。本気で礼儀を知らないようで。友達を選ぶのであれば、真っ先に切り捨てる対象ですね、もはや。

 来年は適当に理由をつけて行くのやめようかな。呼ばれた場合だけれども。呼ばれないほうが健康的にも金銭的にもいいしねー。何の益もない飲み会に出るよりはいいよ。