七月一七日、日曜日の話 [◆]祇園祭の辻回し
京都では京都市中京区、烏丸(からすま)〜河原町(かわらまち)付近で七月一三日から一六日まで夜店が出て、七月一七日には鋒が街中を巡行するという祇園祭が行われます。その起源はきらびやかでにぎやかな鋒で街中の悪霊をおびき寄せ、朱雀門の外に追い払うという呪い的なものが始まりとなったらしいですが、現在はそんな長い距離を移動するような事はなく、単なる恒例行事になっています。 で、朝の八時に出かけると言われていたのですが、結局九時ごろまで家でテレビで鋒のしめ縄切りとか籤改めを見たりとかしました。グダグダです。 九時に家を出まして、烏丸へ。そこから四条通に出て鋒の巡行を見、御池通りに行って稚児が乗っている長刀鋒を見ました。つーか、本当に人形っぽいなー、動きがかくかくしてて。まあ、後ろから押さえつけられてるから仕方ないか……(落ちないようにしているのか、練習不足を補う意味で動きをサポートしているのか、後ろから大人が稚児の手を後ろから掴んで操っていたりする)。 が。ここで一言言えば、 人多すぎてそれどころじゃない。 祭りを楽しむよりも人の流れにどう乗るかの方に頭の回転を回さねばならず、お父さんを見失うこと一回。マジで手をつないでないと見失います。ビルの中から見ている人たちがうらやましいぜ……。 で、新町通りに入るところで辻回しを見ることに。辻回しとは15トンぐらいある鋒を方向転換させる事で、大体90度曲がるのに三、四回ほど引っ張らねばなりません。これが見物な分けですが……新町通りは鋒一台分しか通れないほど細い道で、つーかなんでこんな細い所通るんだと問いたい。多分、大通りを二つも規制するわけにはいかないからでしょうが……(鋒巡行は大通りの四条通を東へ、大通りの烏丸通を北へ、大通りの御池通を西へ、そしてほっそい道の新町通を南に回る)。 で、ですね〜、この新町通りの所に毎年おいしいカキ氷屋が来るんですよ。機械を使わない、大きな氷から手動で削り取る昔ながらの手法、そしてカップ一杯に入れたら蜜を掛け、さらにその上から山盛りの氷を盛り付け、また蜜を掛けてくれる二重のすばらしいカキ氷です。つーか、ここの存在を知ったのは去年です。去年、ここのかき氷を食べてモチベーションがベストになりましたからねー。いや、おいしいんですよ♪ で、僕とお父さんはそのカキ氷屋の反対側の歩道にいたわけです。それで、まだ規制されていなかった御池どおりを渡ってかき氷を買いにいきました。三百円払ってオレンジ味を食べました。そして、動けなくなりました。 予想以上に鋒がくるのが早く、信号も電源落とされて道が規制されてしまいました。辻回しを見る人で歩道は溢れ、暑苦しい中で誰も動けません。悲鳴やら罵声も聞こえます。人の流れに誰も逆らえません。かき氷を持ったままだと確実に誰かにぶっ掛けてしまいます。食べ終わるまで待機。 で、新町通りに長刀鋒が来て稚児さんがおりました。そして辻回しが始まり、長刀鋒が新町通りに入っていきました。この一行で四〇分は掛かっています。なぜか知らないですが、鋒って止まっている時間が結構長いんですよね。何やってんだろう。 蟷螂鋒が来た辺りで僕はかき氷を食べ終え、人の流れが出来始めたので流れに乗って移動し、二〇分ほど掛かって反対側に戻りました。しかしお父さんがいません。仕方ないので電話して合流。何やら、お父さんは僕のお母さんの妹さんとその娘さんに会ったらしいです。「これは偶然じゃないな、こんなに人が多いのに会うなんて……」とお父さん。いや偶然だろ。だいたい、人が多いっつっても、ここが見どころな以上、ここに大半の人がきているわけで、この近所に住んでいるおばちゃんがここを見逃すはずないわけで。会う確立は百分の一ぐらいです。多分。 その後、新町通りから出てきたな長刀鋒の辻回しと蟷螂鋒を見て、この近所で昼飯食べるのは辛そうだから地元に帰って食べました。家に帰ったらベッドにばったりと寝転んでお昼ね。二時間ぐらい、一回も座ってませんしねぇ。この暑い中で。 疲れました……。 |
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