四月 三日、日曜日の話
映画鑑賞してました

[◆]おそらくは信念に弱い

 僕自身は自分の事を結構残忍な人間だと考えています。家の近所で殺人事件が起こったら、怖いとも悲しいとも思わず、ただ楽しいと思います。犯罪は社会にとって娯楽として消費される、という話を聞きましたが、僕は人々が目を背けたがる娯楽性を真正面から受けていると言えます。だって楽しいじゃん。まぁ、もちろん、自分は安全である、という考えの元に立っていましたが。

 その事件では道を歩いていた男の人がナイフで後ろから刺されるというものでしたが、犯人は刺したあとに逃走しました。これで安全だと思ったわけです。無差別殺人者は逃げたりはせず、さらに殺すものですからね。計画的無差別殺人なら別ですけれど。まあどの道、そういう人には目標が決まっていて、それが達成できたからこそ逃げたんです。むやみに無関係な人間にまで手を伸ばそうとはしないのが、効率的・合理的・気力的な観点からの僕の考えです。
 つまり、僕は無関係だから大丈夫だ、と考えるわけですね。

 さて、この時はずいぶんと周りが慌てては悲しみを表現したり恐れ戦いていたりしましたが、とりあえず、ここでのポイントは「僕は近所で人が死んだからといって泣かない人間である」、ということです。これは多くの人に当てはまることでしょう。
 ではもう一つ。よく親切にしてもらっていたおじいちゃんの死すらも、知識と娯楽の間で楽しんでいました。いや〜、葬式とはああいうもので、人が死んだらあれだけ冷たくなって、と。これは裏側の話題ですが、そういうように感じていたのは事実です。当然、泣きませんでした。

 さて、ここでクローズアップされるのが、本日のWOWOWで放映されていたアニメ映画、「クレヨンしんちゃん・嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦(二〇〇二年放映)」である。これのラストでちょい主格の人が死ぬのであるが、その時にちょっと泣きかけた。ネタばれになるので詳細は下に隠します。読む場合は文字列を選択して反転させてください。

 しんちゃんが現代から過去に来たことで一人の強い武士さんが命を救われるのであるが、最後にはやはり死んでしまう。その時にその武士がしんちゃんに言った言葉、「ああ、いま分かったよ。お前が未来から来た理由が。お前は俺に、この戦に出るための時間を与えてくれたのだ。俺はあの時に死んでいるはずだった」という科白にうーん涙が。しんちゃんが未来に帰ったあと、空に浮かぶ雲が武士のかげていた旗のマークと同じだったことから、武士の形見である小刀を掲げたのには、正直かっこよすぎて感涙ものです。
 それにしても、この家族、一体自分の家に何個のミステリースポットを持ってるんだ……。


 きっと、僕は約束を果たすためとか、信念を貫き通すために戦う姿に弱い。応援したくなるのではない。ただ単に、いいと思うのである。

[◆]シルミド/SILMIDを見た

 再びWOWOWである。シルミド/SILMIDという映画を夕食ついでに見てしまってROでギルド攻城戦に出そびれた。それは置いといて。

 映画レビューすると、なかなか面白い映画だった。時間の流れがかなり凝縮されていて、ちょいどのぐらい訓練しているのか分からなかったりしたが。実話を元にして映画らしいが、なかなかひどい話もあったもので、国家の冷酷さというものがよく分かる。国家はやはりそれぐらいじゃないとね。アホだ。
 軍隊という物がよく分かる映画だった。任務を果たすためには必要なことなのかもしれないが、こういう軍隊は作りたくはないね。兵を駒として扱うというのは、作戦図案しか見ていない輩なんだろうなーと思う。実際には会ったことがないから何でも出来る。政治家連中の悪い性格もこの辺りから来ているのだろうと思わせる映画だった。


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